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白髪の旅ガラス

鳥栖

「今度、九州のトリスに行きます」

「それを言うなら、トスでしょう」

 一年前に訪れた先輩に訂正され、「鳥栖」は「トス」と読むことを学びました。

台風に進路を邪魔された電車と飛行機が大幅に遅れながら、小さな駅舎の鳥栖駅に着いたのは夕方五時のこと。駅前には大きなホテルが数件あり、我が住む街より宿泊するには便利な所です。

さて、一人の夕飯は何処にしましょうか。ホテルを出て散歩しながら見付けたのは、地元で見掛けながら殆ど利用しない回転寿司。案内されて座ったものの、注文の仕方が良く分かりません。

そこで、隣の方がどう注文するのか横目で学びます。早速、小さなディスプレイを見て注文したものの、なかなか届きません。我慢出来ず、回って来た皿の寿司を手に取り口にしたところ、上のラインで届いたのは自分が頼んだ品でした。


何処行くの 鳥栖だが分かる 蝉に訊き

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-11 06:48 | 随筆 | Comments(0)

台風の影響

 この度の台風、場所によっては電柱を何本も薙ぎ倒し、鉄塔すら横倒しにする強烈なものでしたが、当地ではそれほどの被害はなく、ほっとしているところです。

 それでも、径が五センチ程になった桃の実を落とし、背の高い植木を横に抑え込み、小さな子が抱えて楽しんでいた「ほうき草」を根元から引き抜き、何処かに飛ばしてしまいました。

 その「ほうき草」は、自ら植えたものではなく、何処からか飛んで来た種が根を張り大きく育ったものです。朝から晩まで太陽を浴びて、見事な丸い「ほうき草」になりましたが。

「ほうき草がないぞ」

「あら、ゴミを出すついでに探して来て」

「・・・」

 廃棄物置場まで丹念に見回しましたが、「ほうき草」は見付からない。帰路、すぐ隣に置いた自動車の陰に「ほうき草」は隠れています。その姿、私で箒を作ってください、そう言っているようでした。


交通の 足を乱して 嵐去る

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-10 06:50 | 随筆 | Comments(0)

台風の上陸

 今夜から明日の早朝に掛けて、猛烈な風雨を伴う台風が関東・静岡に上陸すると言う。不要不急の外出を控えてくださいと言うから、並の台風ではないらしい。

 珍しく雨戸を閉めてみれば、雨戸の内側に溜まった長年の埃に呆れてしまう。序に掃除をしようかと思ったが、埃も厚く溜まっていれば防音効果があるだろうと思い直して止めにした。

 既に、早朝の電車の運休が決まっている。何事も引き起こさず通り過ぎてくれたら良いのだが、溢れる水や強風で木造の家屋に被害を与える乱暴なオオカミ台風だけにはなって欲しくない。

 人騒がせな台風が通り過ぎるのを待ち、出掛けなければならない人が大勢居る。自分もその一人だが、八時過ぎには電車が正常に動くこと、雷神や風神に願って寝よう。


垂れる穂を 薙ぎ倒すなよ 風神さん

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-09 08:58 | 随筆 | Comments(0)

 同窓会の案内が届きましたが、開催予定日を確認すれば既に審査の予定があります。それは延期も中止も出来ない予定ですから、仕方なく断りのメールを同窓会の幹事の方に送れば、その返事は勇ましいものでした。

 あの世の行った仲間は都合を付けようもないが、生きている限り都合は付く筈だと。確かに、全てを投げ打って出掛けることは可能ですが、先の約束を破り、後から届いた同窓会を優先する訳には行きません。

 人生100歳の時代を迎えようとしている中にあり、約束を守ることは大切なことです。いつもながら、何故か同窓会の開催は平日ばかり。約束した仕事の大半は平日ですから、両者が重なる可能性は高くなります。

 それにしても、生きている限り都合は付くとは名言ですが、責任を持って生きようとする人は、順守義務を満たさなくてはなりません。その中に法規制と利害関係者との約束はありますが、同窓会の参加を加えることはないでしょう。


ミノムシの 蓑が取れたら 濡れるだろ

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-08 13:30 | 随筆 | Comments(0)

 小さな組織しか知らない人には、大きな組織のイメージが湧きません。きっと、社員の名前も顔も知らない、話もしたことがない人ばかりの組織を大きな組織と呼ぶのでしょう。

大きな組織の環境ISOを効果的に運用する要は、利害関係者の求めに応じて提供する環境方針の内容が具体的であることです。例えば、内外の課題に対して、それに対処する目標を総務部、営業部、製造部が設定すること、従業員や株主それに近隣住民など利害関係者との約束を守るのは当然のこと、社会貢献として何を行うのか明らかにすること、内部監査の機能を強化し自浄作用の働く組織にすることなど。

環境ISOは、経営責任者の決定した環境方針を実現する為に計画、実施、点検、改善のサイクルを回すものです。環境方針に部門責任者や社員が何を為すべきか具体的に盛り込み、それが引き起こす有害な環境影響を抑え、有益な環境影響を伸ばす約束により、環境ISOが有効に機能するスタートに立つことになるでしょう。

大きな組織の環境ISOを数多く審査させて頂いた経験から言えることは、環境方針に経営者の思いが見えないものは、環境ISOの仕組みは旨く機能していません。例えば、法規制の順守、省エネ、省資源、廃棄物の削減しか環境方針に記載されていない組織は、本業の目標は別にあり、社員の方は本業に注力しています。従い、環境ISOは審査対応の仕組みでしかなく、それなりの効果しか期待出来ないのは当然のことでしょう。


電線に ヒヨドリ無数 糞落とす

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-07 15:30 | ISOマネジメント | Comments(0)

執拗な夏日

 このところ、秋風が吹き夏の間に溜まり続けた睡眠不足も解消される季節になりました。更に高原へ上れば、薄着を後悔する朝晩になり、囲炉裏があれば柴を燃やしたい衝動に駆られます。

このまま冷房の出番も終わるかと思いましたが、夏は簡単に席を譲ってくれません。薄くなった頭頂に当たる太陽光は地肌を焼いて、残り少ない毛髪の根を責めているのが分かります。

堪らず車に乗り込むと猛暑が肺に入り込み、身体の芯から焼いてしまう恐れに息をすることも出来ません。

「エアコンで冷やして置いてくれたら良かった」

相方は、当方の言いたいことを代弁してくれます。けれど、エアコンのスイッチを入れるのは当方ですから、執拗な夏日に当方は溜息を付くほかありません。


赤トンボ 冷えた指先 温めて

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-06 13:00 | 随筆 | Comments(0)

 そもそも、環境ISO規格を検討するメンバーに小さな組織から参加することはありません。従い、小さな組織が環境ISOを導入する際の説明は、付録の説明書に殆ど無いと言っても宜しい。

 例えば、社長を含めて5人の組織の環境ISOの導入に際し、内外の課題は何か、利害関係者との約束は何か、環境ISOの適用範囲は何処までか、優先管理する環境側面の決め方は、順守義務は何か、リスク及び機会の決定方法は、業務目標と環境目標の関連は、課題としたものの運用管理は、緊急事態の準備と対応は、業務の監視に環境の監視を兼ねるのは、内部監査やマネジメントレビューの進め方など、環境ISOの付録には説明が一切ありません。

 そこで、小さな組織が環境ISOを導入する際、こうしたら良いと思われる内容を紹介します。

1)内外の課題は、それぞれ一つに絞る。

➡製品の低価格化(外部の課題)、他社にない製品開発(内部の課題)

2)利害関係者との約束は従業員との約束に絞る。

➡気持良く働ける職場環境で利益を上げ続ける。

3)環境ISOの適用範囲は、重要な協力会社のサービスまで含む。

➡材料の運搬委託、製品の生産委託、廃棄物の処理委託まで適用範囲に含む。

4)優先管理する環境側面は、製品の材料調達から、生産、使用、廃棄の各段階で経費の上位一つを選ぶ。

➡再生可能な材料の調達、再生可能なエネルギーの使用、省エネ設計、リサイクル容易設計など。

5)順守義務は、製品のライフサイクルの各段階で適用される法規制を決定する。

➡環境側面に適用される法規制の特定は簡略化しない。

6)リスク及び機会は、上記1)2)4)5)がマイナスの方向に行くリスク、プラスの方向に行く機会とする。

7)業務目標に環境目標を組み込む。

8)課題としたものは、目標にしないものでも日常管理する。

➡目標にしない著しい環境側面、リスク及び機会も日常管理する。

➡順守義務は全て管理する。

9)緊急事態は、組織の存続が危うくなる事態を想定する。

10)日常業務の監視項目に環境の監視項目を追加して監視する。

11)内部監査は、社長が業務として行う。

12)マネジメントレビューは、社長が毎月の経営会議で行う。

13)事務局は、次期社長候補者が担当する。

 かように、業務の中に環境ISOの要求事項を組み込めば、2人の組織でも環境ISOの導入は難しいことではありません。


カナカナと 蝉も疑う もう秋か



# by tabigarasu-iso | 2019-09-05 22:52 | ISOマネジメント | Comments(0)

鳴かないアブラ蝉

 目を凝らして見れば、枇杷の木にアブラ蝉が三匹も貼り付いています。木肌と同じ色ですから、動かない限り鳥には気付かれることはありません。

それにしても、雌のアブラ蝉ばかりが集まり何をしているのでしょう。もしかして、どこからか舞い込む雄のアブラ蝉を待っている、そんな筈はありません。

昔から、雌蝉を呼ぶのは雄蝉の鳴き声です。雌が雄を呼びたくても、雌蝉には鳴く機能がありません。それに、役目を果たした雄蝉は短い一生を終え、地面に亡骸を見せています。

すると、残った雌のアブラ蝉の役目は子孫を遺す場所探しだけ。枇杷の木の周辺から這い出た記憶を忘れず、同じ場所に卵を産み落とす。枇杷の木から這い降り、土壌に産卵するのは夜のことでしょう。


鳴かぬ蝉 群れて窺う 降りる時



# by tabigarasu-iso | 2019-09-04 17:25 | 随筆 | Comments(0)

オニヤンマに指を咬まれ

 その時は平凡のようで、振り返ってみると珍しいことが日常生活にはあるものです。それは、半月遅らせて訪問した田舎で眠る親族の墓参りでのことでした。

 墓石を清めようとして、水を汲みに行った先の蛇口の下には、体長10㎝を楽に超すオニヤンマ、排水溝の上で水を求めて息絶えたのか静止したままです。

 気の毒に思い、長い翅を指先で摘まんで持ち上がてみました。すると、オニヤンマは動き出し、大きな顎で指を咬みます。その力、とてもトンボとは思えない。

 そのままにして置けば、指の皮を破られそうです。負け惜しみながら、オニヤンマに言いました。

「好きな所へ行きなさい」

 翅が自由になったオニヤンマは、墓石の上を軽々と飛翔して、振り向いて行くかと思えば期待外れ、一直線に去って行きます。その先は、遅れた墓参りを待っていた親の暮らす世界かも知れません。


待ち疲れ 居眠り親は オニヤンマ

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-03 12:13 | 随筆 | Comments(0)

 環境ISO2004規格まで、運用管理の対象は主に著しい環境側面と法規制でした。有害な環境影響を引き起こす著しい環境側面の低減管理には、運用基準を明確にした手順書の整備が必要とされ、関連の請負業者や供給者には著しい環境側面の低減管理の要望を伝達し、法規制については要求事項を満たす運用管理が要求されていましたが。

 環境ISO:2015規格になって、運用管理の対象にリスク及び機会が追加されたものの、審査で説明を求めても、明快な説明を聞くことは殆どありません。では、その説明がマニュアルにあるかと言えば、リスク及び機会をどう取り組むのか、記載のない組織が多数のようです。

 これはどうしたことでしょうか。リスク及び機会が著しい環境側面と法規制に起因するものだけなら、それでも問題はありません。しかし、リスク及び機会は内外の課題や利害関係者との約束にも関係しますから、やはりリスク及び機会の取組みの説明は必要です。

 リスク及び機会の取組みの理解が不十分の場合、審査員は規格要求事項を質問するだけでは意味がなく、組織の方が分かるように説明しなければ、組織の方は対応することが出来ません。それには、話すだけでなく白板を利用し書きながら説明すると良いようです。

 組織の決定した内外の課題と組織が利害関係者と約束した内容を書き、それが決定したリスク及び機会とどう関連するのか組織の方に質問し、その答えを白板に書いてから、リスク及び機会の取組みを尋ねましょう。

「人材育成が叶わないと製品不良増加のリスクありとのことですが、人材育成はどのように実行されていますか」

「それは各部署で人材育成計画を立て、必要とされる能力を明らかにした上で指導しています」

「なるほど、良く分かりました。それはリスク及び機会の取組みの一例ですね。他のリスク及び機会について、誰でも説明が可能ですか」

「それは難しい」

「将来の引継ぎを考えれば、リスク及び機会の取組みの文書化を検討されては如何ですか」

「そうですね。それにしてもかように詳しく説明してくださる審査、もう少し早く受けたかった」


赤トンボ 家の池にも 来ておくれ

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# by tabigarasu-iso | 2019-09-02 14:00 | ISOマネジメント | Comments(0)