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白髪の旅ガラス

カテゴリ:ISOマネジメント( 475 )

「毎回、審査員の言うことが変わり、その度に対応で混乱しています」

「そうでしたか。それはお気の毒です。今回も同様のことを言われるかも知れませんが、変わらないのは審査基準ですから、指摘の根拠を明らかにして貰い、納得できるまで説明して貰いましょう。納得出来なければ、承認しないことですね」

「それで、審査は通るのですか」

「審査を通る、通らないは審査員の判定ではなく、審査員とは別な判定委員会の役割です。その場で審査員の指摘と皆さんの異議を比べて判定しますから、安心ください」

「それにしても、どうして審査員により言うことが異なるのでしょう」

「審査員の言うことが異なるのではなく、審査員が何を根拠に指摘するのか、それは規格要求事項の何処に該当するのか、審査を受ける側が確認すれば良いことです」

「確認しようにも、規格の内容を良く理解していません」

「分かるまで、審査員に説明させることです」

「そうですね。それでも審査員の指摘に納得できなければ承認しなければ良いと」

「その通りです」

「ところで、次の審査もあなたを指名できますか」

「指名は可能ですが、審査機関から審査の依頼が自分にあるとは限りません」

「審査を受ける条件に指名すれば」

「その指名、大いに効果があると思います」


茄子の葉に 群がる虫は 誰が取る


by tabigarasu-iso | 2019-06-03 16:30 | ISOマネジメント | Comments(0)

 環境ISOの要求事項の中に経営責任者の役割があります。従い、審査員は経営責任者の方にその役割を理解し実行しているか検証しなければなりません。

しかしながら、審査すると言う上から目線で臨んでは相手に失礼になります。審査機関に依頼されて審査を行う立場の者が、組織の経営責任者を審査する場合、経営責任者に対する規格の要求事項を頭に置きながら、そのまま質問してはいけません。

「どんな内外の課題を決定していますか?」

「それは何のことでしょう」

 こうした規格要求事項をそのまま質問しては、経営責任者の方は余りにも稚拙な質問に呆れることでしょう。

 それより、審査を利用して頂く御礼から始め、経営の状況を伺う中で、規格要求事項を満たしているか、妥当性の度合いを確認する大人の審査が必要です。

「今回も弊社の審査を御利用くださり有難うございます。ところで、米中の貿易摩擦が過熱していますが、経営への影響は如何でしょう」

「困った状況です。弊社にも少なからず影響が出始めていますから、成り行きに注目しながら、海外での生産体制を見直さなければなりません」

「さようですか。そうした課題、環境ISOでも取り上げていらっしゃる」

「勿論です。重要な課題として経営会議で取り上げ、材料や燃料の値上げを環境ISOの課題に決めて、営業部門で目標展開していますから、審査で進捗を確認してください」

 

 こうした大人の審査が求められる中、審査リーダーの横で黙って聞いていた審査メンバーに質問が回りました。

「何か質問がありますか」

「はい。それでは、壁に掲げてある歩きスマホを禁止するポスターの意味を教えて貰えますか」

環境ISOの要求事項とは関係のない安全ポスターの質問ですが、その中に経営責任者のサインがあり、他にも複数のサインを見付け、どう答えてくださるのか、何を狙っているのか確認する質問です。

「責任者の自分がサインをすれば、意図を汲んだ人はサインしてくれるでしょう」

「なるほど。リーダーの意図を汲ませることが狙いですね」

「その通りです」

「ありがとうございました。質問は以上です」

 こうして、経営責任者の審査は笑顔の中で終わりました。


水ぬるみ 群れるメダカも 高齢化

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by tabigarasu-iso | 2019-05-20 07:39 | ISOマネジメント | Comments(0)

 連休明け、電車と乗客の接触事故によるダイヤの乱れが多くなっているような気がします。ひと昔の通勤ラッシュ時には、こうも頻繁に人の接触による電車の遅れはなかったような。

電車の遅れは、多くの人に迷惑が掛かります。その補償は、誰もしてくれません。審査も電車の遅れは理由になりませんから、電車事故回避の為、前泊がルールになっています。

ところが、そのルールにも例外がありまして、自宅から都内の審査先まで1時間以内なら前泊ではなく、自宅から審査先まで直行すること。通勤や通学で混雑が日常的な路線ですから、自宅で寝ながらも電車事故がないことを祈るばかりです。

一昨日、人と電車の接触事故があったばかりですから、昨夜は早目に眠り、早目の電車で審査先に向かいましたが、幸いにして早目の到着。さて、どちらかと言えば、都内の審査先ほど前泊が必要かも知れません。


カリコリと 菓子喰う音に 気は散りて

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by tabigarasu-iso | 2019-05-09 15:59 | ISOマネジメント | Comments(0)

 どの業務でも廃棄物は発生しますが、業務目標は製品やサービスの売上や利益であり、その為に営業力の強化、歩留まり向上、生産性の向上を手段にするのが一般的です。

利益を確保するには、仕入れた材料を無駄にすることなく製品にすることであり、廃棄物の削減はその為の施策の一つに過ぎませんが、環境目標に掲げる組織が少なくありません。

業務目標の売上や利益を達成する為に、生産効率を上げ、歩留まりを向上させれば、廃棄物は削減できます。そこで、業務目標と環境目標が離れている組織の場合、利益目標を達成する為、売上目標、経費目標、その内訳の一つとして廃棄物の削減目標を環境目標として設定すれば、業務目標に環境目標が包含され、環境目標の達成が業務目標の達成の手段になることでしょう。

他にも、経費の内訳として、エネルギーの使用効率向上、資源の有効活用などを環境目標として設定すれば、業務目標に環境目標が包含されます。更に、売上達成手段として、環境配慮型製品販促を環境目標として設定すれば、業務目標と環境目標の統合は完成することでしょう。


十連休 騒ぐな爺は 慣れている

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by tabigarasu-iso | 2019-04-26 07:15 | ISOマネジメント | Comments(0)

改善を目指す審査

 利害関係の無い第三者が行う審査において、ユーザーの為に特定の方向へ導くコンサル行為は、それをユーザーが望んでも固く禁止されています。ルールに従うのが審査員ですから、特定の方向へ導かないことを前提にして、ユーザーが望む改善方法を、あれこれそれと議論するなら宜しい。

まずは、審査目的を説明する際、システムの有効性に関して改善事項を議論することに触れる必要があります。規格に適合しているか否かだけ検証するのが審査だと、勘違いしているユーザーの認識を改めなければなりません。

その上で、ユーザーが審査にどんな改善を望むのか把握しなければなりません。課題やリスクの特定方法なのか、目標説定なのか、教育の進め方なのか、運用方法なのか、点検のタイミングなのか、不適合の判断基準なのか、内部監査の進め方なのか、見直しの進め方なのか、それとも審査の活用方法なのか。

改善の対象が明らかになったところで、審査員は複数の改善策を提示して議論する必要があります。例えば、環境目標が業務目標と整合していない場合、経営責任者による見直しで触れているか、内部監査で指摘されているか、現場インタビューで不自然と考えているか、内部の課題として業務を進める上での課題が上がっているか、業務目標から外れた場合のリスクや機会を想定しているか、審査で不十分な項目を議論することになるでしょう。

 それでも具体策を求めるユーザーには、業務目標が予定通り達成した場合、想定される経済面での効果、品質面での効果、安全面での効果、環境面での効果を想定して貰います。環境面での効果が著しい場合には、その内容が環境側面に関係しているか、リスク及び機会に取り上げられているか確認して貰い、改善が必要か否か議論することになるでしょう。


システム嵐 改善目指す 審査かな

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by tabigarasu-iso | 2019-04-13 14:36 | ISOマネジメント | Comments(0)

 環境ISO審査では、システム維持支援のコンサルタントの方が立ち会う場合があります。その際、気配りしなければならないことを忘れては、審査の目的は達成出来ません。

コンサルの採用は、経営者の方が決める場合が大半です。また、事務局の選任も経営者が決め、システム運用の核に任を任せるものですから、審査員はコンサルや事務局の役割を批判する発言をしてはいけません。

いずれも経営者の批判になりますから、システムの弱点を検出する必要があります。例えば、法規制の特定結果に不足があれば、関連する環境側面の不足が生じたのは何故か、環境側面の捉え方が大き過ぎる弱点を指摘すること。産業廃棄物の発生ではなく、水銀を含む製品の廃棄、廃プラの発生などが望ましい。

更に、環境目標を達成する実施計画で施策に不足があれば、現場の責任者と施策の内容を明記しない理由、施策を明記するメリットに関して議論し、これを実現しなければ規格要求事項から外れることも伝えます。

コンサルタントの方は、少なくとも環境ISOの要求事項を正確に理解していることが前提で、理解が不十分だと推測した場合には、その質問を向け、理解度を確認した上で、正しい規格の解釈を説明しましょう。

いずれにしても、審査員はシステムの運用を担当する事務局と支援するコンサタントを仲間として捉え、弱点を議論した上で、システムの改善箇所を検出事項にしなければなりません。


審査時に 立ち会うコンサル 辛いもの

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by tabigarasu-iso | 2019-03-28 07:53 | ISOマネジメント | Comments(0)

 環境ISOで掲げる環境目標の定番は、省エネルギー、省資源、廃棄物削減、それにコピー用紙の削減です。それも、毎年削減する目標にしていますから、環境ISOを導入して十年も経てば目標達成は厳しい。

 一方、環境ISOは業務目標と環境目標の統合を要求事項としています。従い、総務部の環境目標が廃棄物の削減では、要求事項を満たさないことになり、早急に是正しなければなりません。

それは承知していても、業務目標を環境目標に統合する方法が分からない方の為に、業務目標から導く環境目標を紹介しましょう。総務の役目が人事の場合、どんな人を採用するか、どんな教育をするのか、その内容により、環境影響が違ってきます。

例えば、「生産効率の向上に長ける可能性のある人を採用」すれば、現場で省資源・省エネの可能性が高くなり、「省エネ設計のレベルアップ教育」により現場での省エネの可能性も高くなりますから、これらの業務目標を環境目標にすれば良い。

つまり、業務目標を達成した場合に想定される、品質面、経済面、安全面、環境面の中から、環境面を環境目標に設定すれば良いのです。その際、環境側面は、環境影響の原因ですから、環境目標と同じシナリオでも構いません。

また、環境ISOでは、環境目標の設定時に考慮する事項として、リスク及び機会を要求しています。業務目標が上手く行かない場合に何がどうなるか;リスク、業務目標が上手く行った場合に何がどうなるのか;機会として捉え、それぞれどんな環境影響が生じるか決定すれば、それぞれが環境目標で構いません。


審査前 資料眺めて 呟いて

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by tabigarasu-iso | 2019-03-25 09:30 | ISOマネジメント | Comments(0)

 環境ISOは、組織が管理できる環境側面と影響を及ぼせる環境側面を管理する仕組みです。ここで環境側面とは、組織の活動、製品、サービスが環境に影響を与える要素、つまり環境影響の原因のことですから、活動などの変更に伴い見直さなければなりません。

 ところが、環境側面の見直しを軽視している組織が多数存在しています。これは、電気の使用量や原材料の使用量が大幅に増加しているのに、それに見合った売上単価を見直さないのと同様のことですから、環境と経営を統合するなら許されない。

また、管理できる環境側面と影響を及ぼせる環境側面の決定に勘違いが多数あります。例えば、開発段階、設計段階、提案段階の省エネに関する環境側面は影響を及ぼせるものですが、管理できる環境側面としていること。

設計段階で管理できるのは、設計に使うパソコンの電気の使用やプリンタの用紙の使用であり、設計の内容が反映される生産段階で省エネや省資源の環境側面に影響を及ぼし、使用段階で長寿命や省エネの環境側面に影響を及ぼし、廃棄段階で安全廃棄やリサイクル容易の環境側面に影響を及ぼすのです。

影響を及ぼせる活動として迷わないものは、請負業者に委託する材料や製品の運搬活動、廃棄物処理活動と言った組織の外部に対するものと、組織内に於ける前工程と後工程の間での改善提案活動でしょう。

中でも、環境側面の見直しが必要な活動は、緊急事態の対応活動です。環境影響が小さなもので組織の目的に脅威にならないものは緊急事態の想定から外し、その逆のものは緊急事態として捉え直さなくてはなりません。

 ところで、環境側面の見直しは、次年度の経営目標、経営目標に連動した環境目標の見直し、環境目標の施策に関係した活動とその環境側面の見直しの流れでも良く、こちらの方が経営と環境の統合の早道のようです。


目標の 施策の中に 環境面


by tabigarasu-iso | 2019-02-27 21:51 | ISOマネジメント | Comments(0)

環境ISOは別腹のまま

 食後のデザートに大きなケーキが出されたら、躊躇する人が多いのに比べ、他の人は、これは別腹ですからと明るい顔で平らげる。確か、牛の胃袋は複数あって、別腹の意味が良く判るが、他の人の別腹は得体が知れない。

 業務目標と環境目標を、食事とデザートの関係にしても構わないが、一つしか胃袋のない組織では、後者を別腹に納める余地はない。主食の業務目標を優先すれば満腹だから、デザートの環境目標を、食べ残してしまうのは当然のことではなかろうか。

 かような場合、環境目標を設定する際、考慮に入れる事項の筆頭に、年度初めに設定された業務目標に関する課題を置くが良い。そうすれば、用紙の削減、照明電気の節約、ゴミの分別と言ったデザート的な環境目標から、組織が生きるのに必要な環境目標を設定できるだろう。

 こう呟いたのが10年前のこと、現在、業務目標と環境目標を十割合致させているのは、大きな組織の環境事務局ぐらいかも知れない。他の部署は、業務目標の一部を環境目標に反映させていれば良い方である。

 業務目標と環境目標の統合を十割にするには、業務目標を実現するプロセスで、直接的に環境に与える影響の原因は何か、間接的に環境に与える影響の原因は何かを考え、大きな環境影響の原因になる業務目標を環境目標にすれば良い。

 

          猫の日と 名付けた人は 今一つ



by tabigarasu-iso | 2019-02-22 14:30 | ISOマネジメント | Comments(0)

 環境ISO:2015への移行期間が終了して半年余り、未だ環境ISO:2004の要求事項は満たしていたものの、環境ISO:2015を満たすとは言えない点が明らかになって来ました。

 移行審査を終えたからと言って、全ての移行が十分ではありません。例えば、どんな点が不十分かと言えば、代表的なものとして環境ISO:2015で新たに加わった6.1.4取組み計画の策定でしょう。

 ここでは、著しい環境側面、順守義務、リスク及び機会への取組みをどうするのか計画しなさいと要求し、その際に技術上の選択肢、並びに財務上、運用上及び事業上の要求事項を考慮するとしていますが、これは環境ISO:2004では環境目標を策定する際に考慮する事項でした。

 どこが具合が悪いのか。環境ISO:2015では、著しい環境側面、順守義務、リスク及び機会の取組みを環境マネジメントシステムだけでなく、他のマネジメントシステムで計画する際の考慮する事項を定め、環境目標の策定だけに絞った考慮事項ではないのです。

 では、何故、移行審査で指摘しないのか。環境ISO:2015では、著しい環境側面、順守義務、リスク及び機会に取組む環境マネジメントシステムのプロセスを要求しています。このプロセスなるものは、文書化していなくても説明出来れば良いものですから、環境目標、教育、運用、監視の何れかで扱うのか触れたら問題ありません。

 このプロセスで全く説明されない著しい環境側面、順守義務、リスク及び機会があれば、これは審査で指摘することになりますが、移行審査時に深掘りできない場合は、次の維持審査で言及することになります。かように移行審査から3年間は、こうした落し穴のフォローも審査の課題になるでしょう。


コンサルで 出会った人に 会う審査

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by tabigarasu-iso | 2019-02-18 22:04 | ISOマネジメント | Comments(0)