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白髪の旅ガラス

2017年 10月 08日 ( 1 )

どしゃ降り

 朝から厳しく冷え込み、少し早いと思いながら部屋に暖房を入れました。それだけでは足りず、セーターを着てみれば丁度良い。


自分ばかりではありません。寒さに弱い虎猫は、押し入れの布団の上に陣取ったままです。

「良い場所を見付けたね」

「・・・」

 愛想鳴きもしないで、虎猫は目を閉じる。


「犬と違い、猫は反応がなくてつまらないわ」

「おいおい、聞こえるぞ」

 案の定、布団の上で薄目を開け、虎猫は耳を立てています。


 夕方になると、締め切った窓の外では雨が激しく降り出しました。それでも、猫の耳には届いていないのでしょうか。目を閉じたまま、何やら瞑想に耽っているようです。

『どしゃ降りなのに、濡れて出掛ける人の気が知れぬ』

 とでも言いたそうで、虎猫の口元が微かに動いたような。


神無月 どしゃ降り雨に 我ふて寝

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by tabigarasu-iso | 2017-10-08 09:30 | 随筆 | Comments(0)