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白髪の旅ガラス

2016年 09月 04日 ( 1 )

雨音を聞いて

日曜日の早朝、窓際に雨音が激しく聞こえます。寝苦しい夜の続いた所為で、頭の芯はもう少し眠りを要求していましたから、それに応えることにしました。

椅子の上を寝場所に決めた虎猫も、雨音を察知して起きる気配はありません。雨に濡れるのが嫌いなようで、いつもなら散歩に行く時間になっても寝たふりをしています。

そんな時、眠気を覚ます電話が鳴りました。電話の先は、きっと晴れていることでしょう。相手は、朝の早い兄でした。野菜を送るから、家に居るようにとのことです。

 すっかり目が覚め、洗顔に整髪を済ませれば、いつの間に起きて来た虎猫、自分を見上げ申し訳なさそうな目で。

『寝坊してすいません。散歩に連れて行って』

 頼まれるのは嬉しいことで、玄関マットの上で背中、首、腹を摩ってから玄関のドアを開けましたが、虎猫は外に出ようとはしません。良く見れば、激しい雨は止んだものの、霧雨が音なく落ちていました。

 潔く引き返す虎猫の後姿は、尾を垂直に立て満足そうです。散歩に出て外を見ることより、願いを叶えてくれようとする仲間の行動に満足したのではないでしょうか。


 雨降りに 出掛けた犬を 想い出し

 


by tabigarasu-iso | 2016-09-04 10:54 | 随筆 | Comments(0)