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白髪の旅ガラス

2010年 03月 22日 ( 1 )

風の雄叫び

 昨夜から始まった乱暴な風の振る舞い。ガタガタと家を左右に怪しく揺らして、近場の障害物に当たってビュービューと奇声を上げる。それは、耳の遠くなった愛犬にも聞こえるのであろう。静かに寝入ったかと思えば直ぐに寝返りを打ち、その度に横に伸ばした四肢が寝床を掻きむしる。

 その音は枕の直ぐ傍だから、風の雄叫びと重なり、一時も眠らせてくれない。やがて、風も力が尽きて止んでくれるだろうと期待したが、朝刊を配る音が聞こえ始めても相変わらずである。愛犬の浅い眠りも同じだから、枕元の騒がしさも変わらないまま、眠気を目の奥に貯めて早朝を迎えることになった。

 この強い風は中国大陸の黄砂を運び、辺りが霞んで見える。自動車の灰色のボンネットには、舞い降りた黄砂が集まって姿を現し春の訪れを教えているようだ。だがそれも、寸時も休むことを知らない強風に煽られ、少しずつ形を変えて行く。

 天井の風神が抱える風の袋は、いつになったら中身が尽きるのであろう。二日目の夕方を迎えても、吹き荒れる風の雄叫びが止む気配はない。これだけ続く風力を電気エネルギーに変換できれば、どんなに素晴らしいことだろう。この平凡な思い付き、風神の仲間の雷神に相談してみる価値はありそうである。
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年度末 異動の噂 風に乗り
by tabigarasu-iso | 2010-03-22 11:29 | 随筆 | Comments(0)