2009年 05月 11日
生物模倣
良く利用する新型の新幹線の先端部分は、川蝉をヒントに設計したそうで、トンネルに入る際の騒音緩和が可能になっている。そのヒント、川蝉が猛烈な勢いで水中に飛び込み、小魚を捕らえる様子を見ていた方が、飛び込んだ際に波が余り立たないことを、不思議に思ったことからであろう。
川蝉にすれば当たり前の行動を、不思議に思うことは多くの人ができるが、何故水面がそれほど波立たないのか考え抜き、それを新幹線の頭に応用できる人は少ない。生物多様性の観点から、種の保存が必要な川蝉だが、保存することばかり考えている人は、くちばしと頭の構造が優れたものであることなど、疑問を持たないから思い付くこともなかろう。
ミツバチの巣をヒントにしたハニカム構造、鳥の翼をヒントにした飛行機など、誰もがしる生物模倣の古典だが、身近な生物に模倣することが、数多く潜んでいることを教えてくれる。どこでも自由に動き回るアリ、葉の上で日光浴するトカゲ、それに無邪気に遊ぶ犬や猫など、不思議に思うことから着眼し、良い点を模倣したいものだ。
母の日を 旗日にしない 訳を聞き