2007年 05月 11日
木を植えてみませんか
かつて栄えた古代文明の地が遺跡に成り果てたのは、豊かな森林資源を育てることなく使い果たしたことが、破滅の原因の一つでありました。これを教訓とすれば、経済価値を優先し、周囲に森はあれども荒れるに任せ、海外の安価な木材製品を輸入し、生産者である木の価値を認めない風潮は、そろそろ見直す時期でありましょう。
或る生態学者は、無機物から有機物を合成する生産者として緑色植物、有機物を消費する消費者として動物、それに有機物を分解・還元する者としてバクテリアや菌類を位置付けていますが、これら三者の繋がりを重要視しない文明は、長く存続する理由が見当たりません。
こうした中、木を植えることを提唱し実践する宮脇昭氏は、生産、消費、分解・還元の生態系の中で、人間は消費者の立場として生かされていると説きます。生産者である緑色植物に生かされている我等ですから、生産者を一本でも良いから育てる行為を、今度の休日からでも、身近な庭先で始めてみませんか。但し、むやみに植えてはいけません。その地に自生する木を植えることが肝心です。
生垣に 燃え盛るよな ツツジ咲き