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白髪の旅ガラス

旬の味

 一束百円のカブを、近所の農家で買い求め、輪切りにしてから塩で揉み、三分程待って口にする。水分をたっぷり含みながら歯応えのある、控え目な甘味が喉元過ぎるのを楽しみながら、箸を休める間もなく胃袋に流し落とした。

 昨今、キュウリにトマト、ナスにニンジン、レタスに白菜、これらが店先から消えることはないから、その旬がいつだか判らなくなって久しい。その昔、季節と共に野菜や果物が入れ替わり、その時期に獲れるものを食べるのが当り前であったから、その味を記憶している人にとり、季節外れのものは珍しいだけのもの。

 こうした野菜作りは、太陽のエネルギーを利用できないから、ビニールハウスで石油を焚いて水を与え、季節を錯覚させる手間暇を、沢山掛けなくてはならない。その結果、赤味はあるが甘味の無いトマト、青いだけで香りの無いキュウリとなるのは、やはり何かが不足しているのであろう。

 石油資源の枯渇が間違いなく迫る中、旬の味を旬に求める、食生活に戻れないだろうか。春は山菜に昨年の漬物、夏はキュウリにトマトとキャベツ、秋はジャガイモにカボチャとカブ、冬は秋の野菜を保存したものを楽しむ、そんな生活に戻るのは不可能なことであろうか。


カブにイモ キャベツ千切り コオロギに
by tabigarasu-iso | 2006-11-13 18:27 | ニュース | Comments(0)