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白髪の旅ガラス

天然の美

 関越自動車道の沼田ICを降りてから、地方道を高原に向かって登ること一時間余り、天然の巨木が見事な樹幹を見せてくれる。幹の直径、目の高さで三尺は楽に越し、梢は遥か見上げるばかり。白い幹は白樺、輝く蜜柑色の幹はダテ樺、灰色の横縞はブナ、他にミズナラやヤマグルミそれにトチノキ等が、海抜千三百メートルの高原で、自生の雄姿を見せてくれる。

 夕方になると、俄かに霧が現れ、瞬く間に巨木の群を包み隠す。下界からこれを見れば雲に見えるから、天空の森と言えようか。意図せず、この地に足を踏み入れた都会暮らしの旅ガラス、見事な樹幹に見惚れ、ラベンダーの花を見に訪問したことなど忘れてしまう旅となる。

 樹幹が余りに大きくなると、身近な所で目にする機会は少ないから、どれが何の木か判らない。そんな時には、木の葉を見るに限る。それはどこでも同じ様な形や色をしているから、ブナだかミズナラだか、葉の輪郭で見分けることが可能だ。けれども、それすら知らない者には、すべてが巨木で良いだろう。

 肝心な事は、人が手を入れない天然の樹林が存続し、それを目にして感動する者は、その雄姿を残すことの重要性を他の者に伝えることであろう。そう思い、携帯電話のカメラで巨木の雄姿を映したのだが、その迫力が素人写真では伝わらないのが残念である。興味を持たれた方は、玉原高原に自ら足を運ぶことを薦めたい。


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              巨大なる ミズナラなれど 葉は同じ 
by tabigarasu-iso | 2006-08-16 17:15 | 随筆 | Comments(0)