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白髪の旅ガラス

もぎ

 本番の試験に備えて実施するのが、模擬テスト。この五文字を見る度に、不安と期待の入り乱れた、高校、大学の受験当時を想い出す方も多いことでしょう。同じ模擬、ISOマネジメント審査の前に、我等コンサルも実施することがあります。

「今日一日、私、コンサルでありながら、コンサルではありません。審査員となり、冷たく静かに、質問します」
 毎度御馴染みのコンサルですから、顔には笑みが絶えません。
「ところで、今日の模擬審査、部門責任者だけではなく、また推進担当者で終らず、その中間に位置する方にも、問います」
 この言葉は、直に実行されました。
「部門責任者を補助する方、本年度の目標に捺印されていますが、何を確認されてのことでしょうか」
 まさかの問いに、言葉を失う係長さん、上司である課長の顔を見て諦め、推進担当者がうつむく姿に、これまた諦めます。

 そのままでは模擬審査の場がしらけ、中には腹を切る方も出そうですから、係長さんに向かい、目標を確認した印の訳を、順を追って説明することにしました。
「この仕組み、トップが決めた方針を実現するもの。そこで目標を決め、これを実現する策、担当者、それに時期を確認したのが、あなたの印ですね」

 この印、目標が達成出来ない場合、約束手形と同じ、責任を取る証ですと告げます。
「そうと知っていれば、内容を確認してから、印を押せば良かった」
 呟いたつもりの係長の言葉、室内の隅々まで響き渡り、模擬審査の緊張感が一瞬にして解けました。

稲に麦 緑黄金の こおりやま
by tabigarasu-iso | 2006-05-31 20:59 | 問題解決 | Comments(0)