人気ブログランキング |

ブログトップ

白髪の旅ガラス

紙の音

 静かな往路の車内で、束の間のうたたねを楽しんでいる時のことでした。太った方がソファーを大きく揺らし、失礼とも言わず、すぐさま新聞を広げ、次から次へと神経質にページをめくります。

「バリバリ、バシバシ」と新聞をめくる音に折る音、紙から発生するものとは思えません。その音、元は木ですから許せますが、音を発生させる主は許せませんね。眠い眼を開け横目で見ますと、文字を読むというより、その音を楽しむ子供のようです。折り込みの広告まで同じ様にするのですから、紙で遊んでいるのに違いありません。

 季節の変わり目には、色々な方が出現します。読みもしない新聞をめくり続ける方が出現しても不思議ではありません。こう思い直して注意するのを止めにしましたが、それにしても、耳元で弾ける紙の音、何とも気に障ること。同じ様なこと、食事中にもありまして、満足げに食べる人の舌を打つ音、遠くから聞こえても探してしまいます。

 どうやら、些細なことをあれこれ感じる方が、神経過敏、了見狭いと思い直し、お好きにどうぞと開き直りますと、あれほど耳に付いた紙の音は聞こえません。気分転換の術、体得したと喜んで横を見ますと、隣人は新聞をめくり疲れて居眠り。間も無く、鼾を始めましたから、あとは神に祈るしかありません。

肉厚の 椎茸焼けば 梅雨が寄り
by tabigarasu-iso | 2006-05-14 18:06 | 問題解決 | Comments(0)