2006年 03月 30日
桜も咲きます
審査に立ち会うコンサルは、登録の桜咲く様子を、無言で見守るしかありませんが。
「そちらの隅で黙っている方、何か言いたいことが、ありますか」
審査チームリーダーの方が、受審組織の側に席を取り、メモ鳥に終日徹している、旅ガラスを気の毒に思ってくれたのか、声を掛けてくれました。
「いえ、結構なお手並みで」
審査に口を出さないこと、これがコンサル立会いの仁義ですから、参考意見を求められても、迂闊に応じる訳には参りません。
とは言え、発言できない審査の立会いは、コンサルの腕を磨く、良き機会になります。それと言うのも、審査員の方が、見当違いの質問をすれば、呆れた顔して受審側に知らせ、質問に詰まった受審者の方には、マニュアルに記述されていますと目で指示する、ボディーランゲージが上達しまして。それに、己の弱点を発見してくれる場になりますから、実に有り難いことです。
指摘事項が幾つか出されて審査は終了となり、登録の花が咲きそうですと告げられ、初めて声を出しました。
「実に的を射た指摘、有難う御座います。受審者も、気持ちよく了承され、これからコンサルも継続して頂けそうです」
審査の限界を示し、コンサルの価値を高めた礼の言葉を告げ、桜咲く乾杯の席へと向かいます。
百薬の 花を待ち侘び 桜散り