2019年 07月 09日
垢で死んだもんはいねぇ
所変われば風邪の処置も変わり、風邪を引いた人でも風呂に入り、皮膚を清潔にして新陳代謝を促すようです。
ところが、風呂の外は氷柱が張る地方で風邪を引けば、風呂から上がった後の環境が厳しく、風邪の悪化を招く恐れから、風呂に入りたいと口にする子供に母は言ったものでした。
「垢で死んだもんはねぇ」
子供ながら、母の言うことには頷けます。
「そうだよな」
そう言って、母の拵えた何人も入れる藁のベッドに潜り込み、風邪の治るのを待ったものでした。
この話は冬のことでしたが、暑い時期に引いた風邪となると、どうしたものでしょう。
「大分良くなったから、風呂に入りたいな」
「そう言いながらシャワーを浴びて悪くなったのよ」
「我慢するか」
「そうなさい。垢で死んだ人は居ないのよ」
「誰から聞いた」
チビトラは 風呂など不要 舌で舐め