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白髪の旅ガラス

巨大な豚に睨まれ

 自分より大きな動物に睨まれたなら、誰でも恐怖を感じるものです。それが牛であれば振り下ろす曲がった角が恐ろしく、馬であれば蹴り上げた蹄が恐ろしい。

 熊やライオンには滅多に遭遇しませんが、静かに横臥していた巨大な豚が立ち上がり、こちらを見て突進しようと身構えた瞬間には、相方の言い分を想い出したものです。

「夢に出てうなされるような巨大な豚なの」

「見たことがないな」

「一度見せてあげたいわ」

「そうか、見せて貰うか」

 冗談で答えた筈でしたが、出掛ける用事がないなら、これから行こうと言うことになり、竹藪が残る田園風景を車で数分、独特の匂いを放つ豚舎に着きました。

 カラスが屋根に陣取り、豚の餌を狙っています。呑気にカメラを構える人など、恐れる様子がありません。豚舎の中には、想像を超えた巨大な豚が何匹も寛いでいましたが、大きな話し声で昼寝を邪魔されたようで、こちらに向かう肩には力が入っていました。


相方に 誘われ見たは 巨大豚

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by tabigarasu-iso | 2019-06-17 16:00 | 随筆 | Comments(0)