人気ブログランキング |

ブログトップ

白髪の旅ガラス

落ちそうで落ちないワインボトル

 日曜日の午後、新幹線に乗り込んだ乗客は指定の座席で寛いでいます。仲間と話をする方、麦酒を飲み始める方、弁当を広げて食べる方、カタカタとキーボードを鳴らし始める方、目を瞑る方、色々な人を観察する自分が居りました。

 通路を挟み左側に座った方は、麦酒を飲み終えたかと思う間もなくワインに取り掛かり、新幹線の速度に合わせて飲む速度が速くなっています。それとなく横目で観察したつまみは、漬物も交じり充実していました。

自分の麦酒のつまみは柿の種だけですから、横目で見ながら食べたつもりになっています。棚に上げた袋から想像するに、どうやら東京駅の地下街にある有名な店で調達したに違いありません。

ところが一時間余り経つと、その方の箸が止まり、腕が下がり、目も閉じてしまいました。ワインは瓶の底に残ったまま、前テーブルの端まで車両の揺れで移動して、大きく揺れたなら間違いなく落下する筈です。

ワインの瓶が落ちたなら、隣席の方の脚をワインで濡らすことでしょう。ハラハラしながら、いつ目が覚めるのか見守る旅も面白いものです。


テーブルに 置かれたワイン 覚悟決め


by tabigarasu-iso | 2019-06-11 06:25 | 随筆 | Comments(0)