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白髪の旅ガラス

土砂崩れを防ぐ木の根

 激し過ぎる雨は、往々にして災害を引き起こす。人の手でのんびり育った針葉樹は、山肌に深く根を下ろしていないから、山肌が雨で崩落しそうになっても、踏ん張ることが出来ない。


それに比べ、昔から山肌にある広葉樹の種は様々であり、激しい雨でも山肌を支える根が四方に伸びているから、雨音を聞いても平気で居られる。見た目は針葉樹のスマートな姿に負けるが、広葉樹林はいざという時に頼りになる治水の神様だ。


戦後、燃料で皆伐された山に植林されたのは、檜、杉と言った建築資材に使う針葉樹である。薪や炭を産出する広葉樹の雑木林は、高度経済成長期の時代に少数派になってしまった。


昨今の雨による土砂崩れは、異常気象による前例のない豪雨が原因の一つであることは間違いないが、経済的な価値のない広葉樹を皆伐し、金になる建築資材に切り替えた経済政策の誤りも一因である。


有望な建築資材になる筈の針葉樹も、海外から安い建築資材が輸入され、経済価値を失った針葉樹林は、間伐もされないから幹は細く、根は浅い。それでも何とか子孫を遺そうと、仕方なく花粉を撒き散らして人間に復讐しているようだ。


庭先の 小さな栗の木 今大樹


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by tabigarasu-iso | 2018-09-11 10:00 | 随筆 | Comments(0)