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白髪の旅ガラス

2018年秋の七草

 夜が明ければ起き、日が沈めば眠り、夏が来ればキュウリに味噌を付けて、秋が来ればデンプンで腹が割れたジャガイモを茹でて喰い、冬が来れば塩辛いタクアンを胃に落として茶を啜る、自然と共に生きる時代がありました。


そんな時代、何時でも何処でも何でも手頃な値段で手に入るコンビニが当り前の時代にあっては、おとぎ話になりそうです。それを承知で、今の世代に秋の七草を問えば、どんな答えになるでしょう。


 そもそも、秋の七草が記憶にないようですから、自分も一緒にスマートフォンで調べてみます。

『萩』は、荻と間違えやすい漢字とは承知していても殆ど見たことのない草。

『ススキ』は、満月の夜に団子と共に登場し、近場でも足を延ばせば散歩途中でも会える草。

『桔梗』は、花屋で時期になると見掛ける馴染み深い花。

『撫子』は、写真を見て漸く分かる花。

『女郎花』は、貴族の令嬢の敬称が女郎で、気品のある花と聞いて驚く花。

『藤袴』は、我が家の庭にも咲き、相方に名を確かめる花。

『葛』は、太陽を独り占めにする葉の勢い凄まじく、花には目が行かない。


 聞く方も答える方も、調べてみないと正確には答えられない。これも自然から離れて暮らす生活の変化で仕方のないことでしょう。けれど、生きる力強さを徐々に失い、一度、自然が猛威を振るえば、簡単に薙ぎ倒されてしまう脆さを感じます。


虫の音も 一つ二つの 頃が良い


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by tabigarasu-iso | 2018-09-09 11:16 | 随筆 | Comments(0)