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白髪の旅ガラス

指導的審査

 第三者による審査での具体的な指導は禁止されています。それでも審査の場で指導を期待される組織には、指導的審査を準備して臨まなければなりません。


 環境ISOは、本来業務と要求事項の統合を要求しています。従い、本来の業務を審査時に説明すれば良いのですが、これまで審査用に資料を用意していた組織では、ありのままの姿を説明することに慣れていません。


 そこで、審査員は初回会議で伝えます。

「審査員の説明に答えて戴ければ十分です」

「答えるだけで十分ですか」

「ええ、大半は。ただ、証拠としての記録は見せて貰います」

「特に、環境ISOの要求を書いた資料がなくても」

「勿論、構いません」


 初回会議を手短に終えた審査員は、早速、社長の審査に入りました。

「最近の景気はどうですか」

「材料の値上がりで利益が出難いですな」

「他に課題は」

「品質の問題ですから、環境とは関係ないが」

「社長、品質問題と環境問題は十分に関係があります」

「そうかね」

「例えば、品質不良の問題は製品の作り直しで余分な資源やエネルギーを使用し、余分な廃棄物の発生も発生しますから、環境問題にもなりますね」

「そうだね」

「品質不良が発生した際、社長の取られた処置を説明して貰えますか」

「先方に自分が出向いて詫びました。再発しないよう、原因を明らかにし、対策を立てたなら、再度説明に伺う約束をした上で社に戻り、関係者を集めて対処し、書面を持参して再度詫びたところ、今では信頼を回復しています」

「その資料、見せて貰えますか」


 こうして、審査員は規格要求とは思えない質問を通し、ありのままの説明を聞き、時には証拠の記録、メモを確認する。そして、システムの課題を見付けたところで社長に提案することに。

「ところで、社長の承認された環境方針には、社長の言われた顧客満足、会社の存続、雇用の責任、利益の確保の目的が殆ど反映されていません」

「確かにそうだね。これでは何をしたら良いのか、社員が分からん」

「そうですね」


蟻の巣に レンズ構えて 己撮る

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by tabigarasu-iso | 2018-05-02 11:00 | ISOマネジメント | Comments(0)