2018年 03月 10日
品質管理の危機
組織は、組織に関係のある人(消費者、従業員、株主、社会)を幸福にすることが存在目的です。そうでない組織もありますが(消費者を騙し、従業員に過酷な労働を強制し、社会に背を向け)、いずれ淘汰され消滅する世の中でなくてはなりません。
存続する組織は、消費者が喜んで買ってくれる品質の製品やサービスの提供に向け、研究開発、生産、販売して長く品質保証する品質管理の活動を、消費者の要求に合わせて継続的に改善しています。
安かろう悪かろう時代から脱却できたのは、1950年に来日したGHQコンサルタントのデミング氏の指導によるものでした。指導内容は、消費者の要求を調査し、消費者の要求を満足させる品質の製品を設計し、設計した通りに製品を生産し、その製品を消費者に販売する手順です。
今では誰もが知るデミングサイクルですが、今でも消費者の要求を満足させる品質管理は十分ではありません。日本を代表する大手企業で発生している品質データーの不正や無資格者による検査が、裏のルールとして引き継がれているのは何故でしょう。改めて品質マネジメントシステムにおける品質管理の問題点を洗い出し、再発防止がなされなければ、安かろう悪かろうの暗黒時代に逆戻りするかも知れません。
大雨に 田圃のオケラ 手を広げ