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白髪の旅ガラス

経営責任者の審査は誰がする

 環境ISO:2015では、経営責任者に対する要求事項があります。従い、環境ISO審査員は審査時に審査対象としなければなりません。


 しかしながら、経営責任者の方は審査機関の選択権を持つ方ですから、審査の進め方によっては気分を害し、次の審査では審査員が所属する審査機関が外されるか、審査員自身が外される恐れがあります。


 かと言って、要求事項を満たしていない状況に対し適合の判断は出来ません。そこで、経営責任者の話から要求事項に該当する点を探し出す力量が審査員には必要になります。


例えば、環境マネジメントシステムの有効性の説明責任が経営責任者に要求されていますが、それを否定するような発言があった場合、審査員はどう対応するのか想定してみましょう。


「ところで、貴社は環境ISOを導入され10年が経ちます。その効果は如何でしょう」

「余り効果はないね」

「その原因は何でしょう」

「環境ISOの限界じゃないかな」

「いいえ、環境方針に社長の魂が入っていない点かと思います」

「それはどういうことかな」

「先程から、社長は相手先を選ぶと言われています。また、安売りはしないとも言われ、その為に他社が出来ない製品を提供してこられたとも。ですが、環境方針には環境保全に努めるとだけあり、貴社が何を行う会社かも明記されていません」

「なるほど、確かに魂の抜けた方針だな」

「社長、御自身で承認された方針でしょう」

「一本取られたな。これでは効果が出ない筈だ。だが、取引条件だけは満たしている」

「と言うことは、これまでの環境ISOは、取引継続の効果はあったようです。これからの貴社の環境ISOは、社長の狙いを実現する仕組みへの軌道修正が望まれますね」

「君、その通りだよ」


 社長から君と呼ばれた審査員、審査報告書には経営責任者のリーダーシップは強く、システムの有効性を十分に認識されておりますが、更にシステム導入効果を上げる為には、環境方針の改善が望まれることを提案しました。


審査員 話して貰う 聞き上手

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by tabigarasu-iso | 2017-10-02 12:00 | ISOマネジメント | Comments(0)