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白髪の旅ガラス

今更、環境側面の決定

環境ISOでは、環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で、ライフサイクルの視点を考慮し、組織の活動、製品及びサービスについて、組織が管理できる環境側面及び組織が影響を及ぼすことができる環境側面、並びにそれらに伴う環境影響を決定することを要求しています。


 環境ISOが発行して既に20年が経ちました。今更、環境側面や環境影響の決定など珍しい作業ではなく、どこの組織でも問題なく対応していると思われそうですが、そうでもありません。環境マネジメントシステムは、環境側面を管理する仕組みですから、管理対象が不完全では思うような管理は出来ない筈です。


 環境側面の決定が旨く行かない組織の特徴は、電気の使用や廃棄物の発生など、管理の出来る環境側面しか決定していないことにあります。影響を及ぼせる環境側面には、省エネ製品企画、工程の省エネ提案や歩留まり向上提案などがありますが、これを環境側面として考えていない組織の何と多いことでしょう。


 こうした影響を及ぼせる環境側面を考えない組織では、経営企画、製品開発、生産管理などの間接部門の本来業務は、環境マネジメントシステムでは展開することが出来ません。こうした事態を避けるため、改訂された環境ISOでは、業務プロセスと環境ISOの要求事項との統合を経営者に求めています。間接部門の環境側面として電気の使用、紙の使用、廃棄物の発生に留まっていた組織では、本来業務に関係する環境側面の決定を再考してみましょう。


 何事も 初心忘れず 振り返る


by tabigarasu-iso | 2017-02-09 11:50 | ISOマネジメント | Comments(0)