2016年 09月 17日
きょうふろん
「きょうふろん」とパソコンに入力すれば、恐怖論または教父論に変換されます。まさか、「強父論」とはパソコンは思いません。そんな機械の弱点を突いたタイトルの本が発売され、珍しく流行の最中に購入しました。
著者は阿川佐和子さん、自分と同年代の方です。五年前、95歳で亡くなられた松原一枝さんのお別れ会で父上の代わりに弔辞を読まれ、遠くから拝聴して以来、ファンの一人になりました。
早速手に入れた強父論、数行置きに静かな笑いが起こります。何故か、笑わそうとしていないのに面白い。上野まで高崎線を往復すること二時間余り、会ったこともない強い父上の姿を想い浮かべながら読みました。
男性が女性化すると言われる世の中で、強い父親像を最後まで見せ続けた元海軍の父親、批判しながらもその一部を自身に見出す点、自分にも多少の覚えがあり、熱いものが時々込み上げて困ったものです。
肌寒く 閉め切れば 汗の出る