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白髪の旅ガラス

春雨

 朝から曇り空から知らぬ間に雨落ちる
 咲き始めた梅の花にも遠慮なく落ちる
 氷雨なら可哀想だから手を出してみる
 酒匂に降る雨は生ぬるいものであった

 桜の枝先は何処も揃って赤味を帯びる
 生ぬるい雨を赤味から美味そうに吸い
 先程から数ミリばかり伸びたようだが
 そんな筈はないなと目を凝らして見る

 雨水を吸い笑う枝先など見たことない
 それが酒ならあるかもしれないと思い
 手の平に雨水を受けて舐めてみたなら
 酒匂名の由来が判ったような味がした

  皇帝の ダリヤ咲かそう 狭い庭
春雨_d0052263_1112720.jpg

by tabigarasu-iso | 2016-02-18 11:10 | | Comments(0)