2015年 12月 29日
第四の波は見えますか
風呂に浸かり汗を流した後で、冷えた麦酒を片手に眺める白い波は、目的を達成した人には満足感で心地良く映るものです。そうでない人には、砕け落ちる状態が己に似て見え、直ぐ目を逸らすことでしょう。また、幾つもの荒波を乗り越えてきた人には、これまでの波を振り返る機会になります。
自分が迎えた第一の波は、安い海外木材製品の大量輸入であり、林業からの撤退を余儀なくされたものでした。第一次産業から第三次産業の情報提供サービスに身を転じ、十数年後に迎えた第二の波は、土地の異常な高騰を招いた経済バブルの崩壊ですから、多くの人に覚えある波の筈です。
更に押し寄せた第三の波は、世界的な金融バブル崩壊と言う大きな波で、拠り所にしていた輸出型産業の不振により、第二次産業と第三次産業の支援を行うサービスであっても大きく舵を切り替えなければ、大きな波に飲み込まれてしまう。
こうして、目の前の波を乗り越えるだけでは、次の波に飲み込まれることになります。では、想定できる第四の波とは、どんなものでしょう。国内の農林業軽視と輸出型産業重視、経済と環境問題のグローバル化が生み出す第四の波は、気候温暖化を原因とする水・食糧争奪や地下資源争奪など、これまでの波とは次元の異なるものに違いありません。
散り落ちて なお香を飛ばす 梅の花