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白髪の旅ガラス

監査員の資質

 大手企業の不適切な会計操作に関して、内外の監査は機能していないことが判明しました。内部の監査は、内部の人間が行う監査基準と実態との差を検証するものですから、その差が分かっても同じ組織人として見て見ぬふりをするのは人情かも知れません。

 内部監査に対し、外部の監査は組織の外部の人間が行うものですから、人情に浸る必要性もなく、客観的な検証が期待されています。そうでなくては、外部の専門機関に監査を依頼する意味がありません。

 それでも、内部及び外部の監査機能が両方とも働かなかった理由は何故でしょう。どうやら、監査員の資質に問題があるようです。監査に関する国際標準には、監査員への要望を定めていますから、監査員に適した資質を探ってみましょう。

『論理的である。すなわち、公正である、信用できる、誠実である、正直である、そして分別がある。』と言う要望に対し、不適切な会計操作は論理的ではありませんから、それを見抜いたなら正直に不適合を指摘する資質が求められます。

『観察力がある。すなわち、物理的な周囲の状況及び活動を積極的に観察する。』と言う要望は、先送りした赤字を追い掛け続ける観察力に他なりません。この資質がなければ、そもそも監査には向かないのです。

『不屈の精神をもって行動する。すなわち、その行動が、ときには受け入れられず、意見の相違又は対立をもたらすことがあっても、進んで責任をもち、論理的に行動することができる。』と言う要望は、不適切な会計操作を経営陣が暗黙の内に強いる組織においては、もっとも必要な資質ではないでしょうか。

 自浄作用が働くよう監査の仕組みをどんなに改善しても、監査を行う人間の資質に問題があれば、その機能は働きません。とは言え、望ましい資質を全て備えた人間はいませんから、論理的であり、観察力があり、不屈の精神ありなどの資質を持った監査チーム編成で臨むのが良いようです。

 不適切 会計操作は 犯罪さ
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by tabigarasu-iso | 2015-07-22 09:00 | ISOマネジメント | Comments(0)