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白髪の旅ガラス

内部監査が機能しない訳

 内部監査が機能しないのは、監査員の監査技術が未熟なことがあります。監査基準も良く把握しないまま監査を行えば、不適合な状況を発見できないばかりか、優れた点すら提示できず、監査目的を達成することはできません。

 監査技術が優れていても、監査目的を達成できない場合があります。監査員の上司やトップから圧力が掛かれば、部下の立場である監査員は従うしかありません。正確な収支を見れば利益が目標通りに上がっていない組織で起きた粉飾決裁に関して、内部監査が機能していないことが指摘されました。この指摘は間違いではありませんが、組織内部の人間が行う内部監査の限界に言及していません。

トップや上司の圧力に屈しない内部監査は理想ですが、それを励行する監査員の存在をトップや上司は許さないでしょう。こうした問題解決に向けて、組織とは利害関係のない第三者監査サービスが存在しています。粉飾決裁を見抜けないのは、内部監査ではなく、第三者監査の機能が働いていないことに他なりません。

 いずれにしても、トップがその力を利用して事実とは異なる成果を悪意でまとめようとするなら、内部監査、第三者監査でも見抜くことは難しい。こんな時には、内部監査ではなく内部告発に期待するしかありません。

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by tabigarasu-iso | 2015-07-11 11:11 | コンサルサービス | Comments(0)