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白髪の旅ガラス

静かな朝

 夜中に激しく雨戸を叩き、家を左右に揺らした風神、どうして怒りを忘れたのか、はてまた気紛れなのか、空が明るくなる頃には何処かへ消えて、柔らかな陽が差す静かな朝になっていた。

 バスの時刻が迫り、急いで玄関の戸を開けてみれば、仕舞い忘れた雨傘が二本とも倒れている。気の毒に思い助けて上げようかと思ったが、気紛れなバスに乗り遅れてはならないから、そのままにして置いた。

 晴れた朝の道は、駅まで誰かを送る車がないから空いている。バス停で待つ間もなく、いつもと違いバスは定刻に到着した。感心してバスに載れば、どうした訳か立錐の余地もない車内は空いている。

 数分でバスを降り、時間通り到着した電車に載った。静かな車内に気楽な寝息が響く。寝不足を補うのは構わないが、少しは遠慮して貰いたいものである。静かな朝では、そう言いたい。

 手作りの イチゴジャム塗り パンを喰う
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by tabigarasu-iso | 2015-03-02 19:00 | 随筆 | Comments(0)