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白髪の旅ガラス

正しい審査

 多かれ少なかれ、審査員が目指すのは、審査先に有効であったと認めて貰える成果ではないでしょうか。では、何を持って有効な審査と言えるのか、その点を整理する必要があります。

 有効な審査の考え方としては、社員の意識を改め高めるもの、仕組みの弱点に気付かせるもの、指摘やコメントの一部を実行すればコスト削減や売上増が見込めるものなど、審査の費用を差し引いても残る点が多いことではないでしょうか。

 社員の意識を改め高める審査は、社員にインタビューしなければなりません。
「仕事を進める中で、課題を幾つか挙げてください」
「環境問題ですか」
「いいえ、環境に拘らず、仕事上の課題です」
「立上げ時のロスが多くて」
「そのロスを少なくすることが出来れば、何が、どうなりますか」
「そうですね。原材料とエネルギーの無駄がなくなり、コスト削減になります」
「では、立上げロスを抑制することで省資源、省エネが可能と言うことですね」
「はい」
「それは、環境ISOの管理項目ですか」
「いいえ」
「管理項目に出来ますか」
「はい」

 仕組みの弱点に気付かせることを意識して、審査員は教育訓練の記録を見せて貰いました。
「良く教育を実施されていますね。この記録に記載された方を呼んでください」
 緊張した社員に、審査員は優しく尋ねます。
「教育の目的は何でしょうか」
「改訂された手順書の内容を覚えることです」
「そうですね。では、その手順書は何の為にあるのですか」
「さあ、分かりません」
 社員に退席して貰った後で、審査員は部門責任者に尋ねました。
「ところで、この手順書は何の為のものでしょう」
「・・・」
 そこで漸く、部門責任者は教育の仕組みの弱点に気付いたのです。こうした審査が展開されるなら、その審査は有効であり本来の審査と言えるのではないでしょうか。

 眠り猫 頭上走るは 鼠かな
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by tabigarasu-iso | 2014-06-23 00:00 | ISOマネジメント | Comments(0)