2014年 04月 21日
仙台の桜
仙台の桜は、彦根や松本のそれとは趣が異なるようです。一斉に開いた花びらは、3年前の大震災で亡くなった人に向け、心安らかにと願っているように思えてなりません。
その時、たまたま仙台に居て難を逃れた甥は、咲き誇る桜の花に何を思うことでしょう。その内容如何に拘わらず、大揺れを乗り越えて毎年花を付ける桜は、甥の進む人生の背中を推しているようです。
やがて桜の花は散り、再び咲くことの繰り返しとなりますが、亡くなった人の命は桜の花のようには戻りません。しかしながら、土に帰って桜の花に生まれ変わることは可能です。そんな思いで、甥は桜の花を観ているのではないでしょうか。
盃に 花びら浮かべ 父と飲む