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白髪の旅ガラス

説明上手

 夏休みに入った子供達が電話で相談します。
「どうしてタマネギを切ると眼が痛くなるのですか」
「それはね。タマネギが硫化アリルと言う物質を放出するからです」
「・・・」
 硫化アリルを知らないのでしょう。質問した子供は、電話口で黙ってしまいました。

 相手を見て回答しなければ、それが正解であっても不正解の見本と言えます。
「それはね。切られたタマネギが身を守ろうとして、眼を刺激する物を出すからだよ」
「判りました」
 硫化アリルなんて、大人でも知らない人が多い物質ですから、刺激する物だけで良いのです。

 更に回答者は、上昇気流と言う言葉を説明に使いました。
「タマネギから放出された硫化アリルは、上昇気流で眼に入って痛くなるのですが、上昇気流って判りますか」
 小学生の低学年には上昇気流が難しいと考えたのでしょうか、その説明を始めたものの聞く相手の反応は芳しくありません。

 眼を痛くする物質だけが相手に判れば良かったのです。その物質が眼に届く現象まで判らせようとしたのは、相手のレベルを度外視して専門用語で説明しようとする専門家の愚かさに他なりません。
「少し難しかったかな」
「はい」

 夏休み 梅雨休みかと 蝉迷い
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by tabigarasu-iso | 2013-07-23 00:00 | 随筆 | Comments(0)