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白髪の旅ガラス

真昼の映画

 昼飯を済ませた直後は、胃袋に血流が集中して脳味噌まで血が回らない。酸素が不足すれば自然と眠くなるから、テレビでも観る。

 観ると言っても、半寝半醒の状態では何も印象に残らない。そこは映像を流す方も承知しているようで、印象に残らなくても良い番組を流す。

 ところが、時として時間帯を誤り、眼の醒めるような映画を流すこともある。そこは脳も良く心得たもので、胃袋から脳味噌に血流を切り替えるから面白い。

 つい本腰を入れて映画に見入り、三十分の休憩が二時間近くにもなってしまう。それが夜なら後は眠るだけであるから、いつまでも映画に酔って居ても良い。

 困るのは、真昼の映画が強烈な印象を与える場合である。幾らか仕事もしなければ社会人の道に外れるから、脳内に巡る強烈な映像を忘れるように努めつつ、難解な法規制など調べてみよう。

 陽だまりに 野良猫眠る 席見付け
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by tabigarasu-iso | 2013-04-11 06:00 | 随筆 | Comments(0)