2012年 12月 15日
赤穂浪士討ち入り先の適切性
かような視点で製作された映画が大半であり、そればかり放映されていましたから、事実はどうであったのか疑うことはなかったのです。大本営の発表を信じて疑わなかった戦時と変わらない感覚だとしたら、何とも危ない。
何が切っ掛けかは別として、城内で刀を抜いた浅野家の主君は幕府の掟破りですから、それが不服なら処罰した幕府に抗議するのが筋です。それを違えて、吉良家の当主の首を取るとは、お門違いの仇討ちと言えるのではないでしょうか。
厳罰を下した幕府としては、矛先が自らに向かうことを一番恐れていた筈です。それが、幕府の掟を守った吉良家へ向いたことで、諸藩が互いに潰し合うことを狙った幕府としては、赤穂浪士の討ち入りを賛美したのではないでしょうか。