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白髪の旅ガラス

アシナガバチの巣立ち

 つい最近まで、金木犀の枝に作ったアシナガバチの巣には、沢山の蜂が群がり幼虫を育てていました。それを見付けた近所の方は薬剤で皆殺しを勧めてくれましたが、幼虫が成虫になり全ての蜂が巣立つ日まで無視することにしたのです。

「あら、お宅さんの蜂、始末されませんの」
「近いうちに」
「あら、何処かの総理さんと同じ」
「いえ、近いうちに必ず始末しますわ」

 そろそろ約束を果たさない事には、近いうちではありません。秋雨の朝、巣の表面に蜂が居ないことを確かめ、剪定鋏で巣を枝から切り落とそうとしました。鋏を巣の裏に入れた時、そこには動きの鈍い蜂が沢山張り付いて居ます。

 蜂の子育ては未だ終わっていなかったようですから、木枯らしの吹くまで待つことにしました。間も無く、冷え込みの厳しい朝になりましたから、巣の表裏を覗くと蜂の姿は無く、そのままにして置いても問題はありませんが、記念に切り落として保存することに。

 木枯らしに アシナガ親子 旅立って
アシナガバチの巣立ち_d0052263_9494090.jpg

Commented by AO-as-dayflower at 2012-11-05 20:01
御近所にアシナガバチ被害が出ないうちに!
蜂の巣みごとな六角形ですね!!
Commented by KawazuKiyoshi at 2012-11-05 23:51
「ちかいうちに」
はっはっは
鉢に刺されませんように。
今日もスマイル
Commented by tabigarasu-iso at 2012-11-06 09:04
アオさん
御心配なく。
蜂も傍から危害を加えなければ攻撃はしません。
無事に子育てを終え、空き部屋ばかりの巣を手に取り、その見事さに頭をさげます。
Commented by tabigarasu-iso at 2012-11-06 09:09
KawazuKiyoshi先生
私の近いうちは、3ヶ月後のことでした。
野田さんの近いうちは、大分先のようです。
無事に巣立った蜂達は、何処で何をしていることでしょうか。
by tabigarasu-iso | 2012-11-05 09:00 | 随筆 | Comments(4)