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白髪の旅ガラス

忍び寄る筋肉疲労

 互いに成長するに従い、狭い庭には居場所のなくなる植木が出て来る。仕方なく、間引きする植木の太い幹を鋸で切り、剪定鋏で細目の枝を切り落とす。それを市の指定する燃えるゴミ袋に詰め込み、何袋も庭の隅に積み上げた。

 そればかりか、踏み固めた硬い場所をシャベルで掘り下げ、古くなり硬化したセメントを埋める。燃えるゴミやプラスチック、それに金属などは市が回収してくれるが、石やブロックなどは処理してくれないから、自ら地球に戻すことにした。

 庭木の根も抜かなければならない。小さな植木の根は苦もなく抜ける。大きな植木の根は、幹を五尺ばかり残して倒そうとしたが、一人では何ともならない。助けを呼び、二人で引いて二人で押した。

 夫婦で山を畑に開墾する映画「裸の島」の主人公になったようである。そう言われてみれば可笑しく、二人揃い押す手の力は抜けて根は抜けない。ならば、主人公に成り切り、エイコラ、ヤレソレと押して引く。

 それを何度も繰り返す間に、流石に強靭な根も音を上げた。倒した幹と根を鋸で短く切り、燃えるゴミ袋に入れ終えたところで、久しく忘れていた筋肉疲労が忍び寄る。

 アシナガの 蜂に守られ 金木犀 遠慮しながら 香り飛ばして
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Commented by AO-as-dayflower at 2012-10-18 07:37
庭掃除お疲れ様です。

画面をとおして、キンモクセイのいい香りが漂ってきそうですね!!
Commented by tabigarasu-iso at 2012-10-18 09:57
今年の金木犀は控え目な香ですね。
by tabigarasu-iso | 2012-10-18 06:53 | 小説 | Comments(2)