2012年 08月 08日
仙台の七夕
「あててごらん」
「ええと、世界が平和になりますように」
「おなじだったね」
そんな会話から一ヵ月後の仙台駅、改札を出た所に大きな七夕飾りが幾つもある。小さな竹に短冊を付けたものしか見たことのない人間には、それを見ただけで十分であった。
そのまま、新幹線に乗り込もうとしたが思い直し、更に七夕飾りの集中する街中へ行く。流れ出す汗に見合った水分補給のないまま、七夕飾りを避けながら歩くのは辛い。
「ここらで止めようか」
「ああ」
直ぐに意見は一致して仙台駅に戻る。
「カマボコを買おう」
「それが良い」
「飲み物も買おう」
「ああ、それが一番だ」
その昔、奥の細道で有名な松尾芭蕉が訪れたのは五月であったと言う。少し遅れて、賑やかな七夕飾りを目にしたなら、どんな俳句が生まれたことであろうか。
七夕に 書いた願いを 確かめて