2011年 12月 02日
十人十色の審査
「適合、不適合、改善課題の基準を変えることになりました」
その情報、既に把握していましたから、驚くことはありません。
ただ、数年間にわたり使用していた基準を変えると、新基準に頭を切り替える必要があります。それは、容易なことではありません。審査員ばかりか、審査を受ける組織にしても同じ事でしょう。
そこで、新基準に基づく事例研究です。前半は各人の自習時間でしたから、さっさと処理して時間が余り時間を潰すのに苦労しましたが、後半のグループ討議は実に面白いものでした。
十人のグループで全員の意見が一致した事例は皆無です。新基準で統一した見解を出せるように訓練しながら、そうは行かない。
「新基準での判断、自信が持てなくなりました。私は審査員には向かないようです」
「ええ、あなたの見解はいつも少数派でしたから、その方が宜しいかも知れません」
審査のプロ集団ですら、見解は十人十色ですから、審査を受ける組織は納得の行くまで検証結果を確認しなければなりません。その結果、自社のシステムが改善されるなら、適合、不適合、改善課題などの区分など重要ではないのです。
その昔 歩いた道の 銀杏待つ