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白髪の旅ガラス

岐路

 人により、それまでの生き方を見直す岐路というものがある。子供から大人の仲間入りをする20歳、社会人として進路を見直す40歳、定年という仕事の終りを告げる60歳、どれも他人事のようであり納得した覚えはないが、20年は人生の節目と言えそうだ。

 振り返れば、20歳の時は親の脛を齧る甘い学生生活を断念した最初の岐路である。それから紆余曲折、家族が生きる為に懸命に働いて、所属した組織が生き延びる為にと別の道を選んだ40歳の時。所詮、それは組織の為にはならなかったが、崖を駆け下りた勇気は自分のものになった。

 恐いものが無くなれば、あとは前進するのみである。親の保護が必要な子供も成人すれば、憂い無く仕事に専念もできよう。だが、肉体が衰えを見せ始め、気持とは裏腹に盛んに行動しようとする身体へ、焦らないようブレーキをゆっくり掛ける。

 未だ働ける定年の60歳を迎え、少ない年金で枯れた余生を送るのが良いか、それとも奮起して新たな花を咲かせようか。どうせ、先は長くて40年、短ければ明日もない。どちらにしても、先が見えないながら、それほど慌てない人生の岐路であろう。

梅雨明けぬ 空に上りし 友があり
by tabigarasu-iso | 2011-06-30 08:45 | 随筆 | Comments(0)