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白髪の旅ガラス

カッコウの鳴く駅

 一声鳴いて後の続かないカッコウに遭遇した日から数日経て、その続きを地下鉄の駅構内で聞こうとは思いも寄らないことだった。

 その場所は、日比谷線の小伝馬町駅。確かに、朝晩は通勤客の乗降で混雑する駅だが、昼間は閑古鳥が鳴く。

 それは他の駅も同じことで、小伝馬町に限ったことではないから、カッコウの鳴き声を構内アナウンスに選んだ訳はありそうだ。

 かようなこと、還暦の古い鳥が考えるのは閑なことであり、それこそ閑古鳥と言われそうである。

 自然から 離れた場所は 自然模し
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by tabigarasu-iso | 2011-05-26 21:34 | 随筆 | Comments(0)