2011年 05月 02日
布団に乗って空を飛ぶ
大きな地震で痛んだままの家だから、乱暴な風が更に凶暴になれば、吹き倒れるかも知れない。そこまで行かなくても、屋根が吹き飛んだら何処まで舞って行くことやら。
屋根が無くなれば、寝床も吸い上げるかも知れない。その中に幾ら潜って居ても、屋根を飛ばす風力には抵抗出来ないから、このまま布団に乗って空中を遊泳するだろう。
その時、パジャマ姿では情けない。直ぐに置き上がりジーパンを穿きベルトを締め、シャツの上にはポケットが幾つも付いたチョッキを着けたところで、長く吹き続いた風が止み外は静かになっていた。
曇り空 鯉の姿を 探す風