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白髪の旅ガラス

コンサルに変身する前

 大宮駅から仙台駅まで、久し振りに東北・山形・秋田新幹線に乗る。利用頻度の多い東海道新幹線と異なり、新幹線の名は長いものの、発着本数と利用客数は比較にならない。その所為か、待合室には仕事前の緊張感を漂わせる人もなく、搭乗を知らせるアナウンスがのんびりと聞こえる。

 ホームに上がったものの、上越新幹線の分岐点になっている所為か、列車の名前により搭乗番号が異なる複雑さ。東海道新幹線であれば、「のぞみ」と「こだま」の列車名が異なっても、搭乗口の番号は変わらない。この新幹線を初めて利用する人は、必ず搭乗口探しで迷うことであろう。

 その所為で、指定の席に座ると肩の力が抜けた。だが、走り始めた車窓に緑が増え始めると、俄かに活力が蘇る。トンネル通過が増える頃、山の裾には人の姿が見えない農道が現れ、いつの日か歩いてみたくなった。

 そんな感傷に浸っている時、柔らかい誰かの視線を感じる。車内に視線を移してみたところ、それは前の席の隙間から放たれていた。やがて座席の上に頭を見せた小さな坊やは、自分の存在を教えたくて、頻繁に顔を見せてくれる。

 視線が合うたびに微笑んであげたら、その子は満足したようだ。この後、白髪の爺様が環境コンサルに変身し、大きな声で遠慮なく若い社員を叱咤激励することなど、嘘のような瞬間である。

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誰通す 跳ねた橋先 見るトンボ
by tabigarasu-iso | 2010-07-25 00:30 | コンサルサービス | Comments(0)