2010年 07月 12日
眠れない夜
こうした負の刺激が脳を刺激するのとは反対に、心の踊る嬉しいことがあった日の夜や先を読まずにはいられない推理小説を手にした時など、正の刺激を受けた脳は活発に働き続けて休もうとしないもの。
同じ眠れない夜を過ごした翌日、不快な疲労感に悩まされるのは負の刺激を受けた前者であり、疲労の中にも満足感があるのは正の刺激を受けた後者です。その影響は活動の成果に表われますから、負の刺激を抱え込んで眠れない夜は、それを正の刺激に転換する工夫が必要になるでしょう。
蚊に襲われて眠れない夜は、部屋の灯りを点け自分の血液を頼りにする仲間の姿を探してみます。壁に張り付いて居るか、机の下の暗がりで申し訳なさそうに飛んでいることでしょう。我も生き、あなたも生き、と口にしたところで部屋の灯りを消して、布団を頭から被れば蚊も食餌を諦め何処かで静かに眠ります。
人間関係や仕事の悩み事で眠れない夜は、最悪の事態を想像してみましょう。その状況から脱却するには何を行えば良いのか、眠ろうとしないで考えてみることです。それまでの受身の考えから能動的な考えに切り替えることで、負の刺激は正の刺激に変化することでしょう。
そこで、脱却の良い策が浮かんでも浮かばなくても眠れないものです。いつか人は必ず永遠の眠りに着くものですから、それまでは起きていることにしましょう。