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白髪の旅ガラス

師走と呼ばれたい

 十二月になると読経の依頼を受けたお坊さんが檀家を走り回ることから、お坊さん(師)が檀家を走り回る月で師走と呼ばれるようになったとか。そうとは知らない頃は、師を先生と思い込み、先生が生徒の家へ受験の追い込み支援に走り回るか、生徒が先生のお宅にお歳暮を持って走り寄るとか解釈しておりました。

 何れにしても、年の暮れになるとその年の仕事の仕上げや借金を清算する人が、年内に片を着けようと忙しく振舞うことに変わりはないようです。二年越しの仕事や借金を嫌う生活習慣からでしょうが、毎月清算や月賦の利用が当たり前の現在では、年末だからと言って師が走り回る姿は殆どなく、月末に走り回る営業マンの方が目に付く時代になりました。

 してみると、年末を師走と呼ぶのは今や時代遅れであり、時代に見合った十二月の呼称が必要なようです。年末の宝くじ販売が派手になりましたから「一攫千金走り」、忘年会もそれなりに開かれますから「年忘れ酩酊走り」、相変わらず大掃除はしますから「雑巾走り」ではどうでしょう。何れも普及しそうにありませんから、公募するのも民主的で良いかも知れません。

 ところで、我らコンサルに対し、十二月を従来通りに師走と読んで頂ければ何より名誉のことです。それも、師に値する支援内容がなければ望めませんが、それが「役務走り」や「支援走り」ではいささか淋しく、心から反省しなければなりません。誰からも「師走」ですねと呼ばれるよう、皆で精進したいと思います。

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机より 頭の中を 整理して
by tabigarasu-iso | 2009-12-01 07:21 | 随筆 | Comments(0)