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白髪の旅ガラス

 懐かしく受け取っていた同窓会の案内
 思い切って参加してみた東京の同窓会
 見知った顔など一人も居ない同窓会に
 懐かしい校歌が静かに流れて心は一つ
 
 今年の同窓会にはジャズライブもあり
 シンガーは渋川女子高出身者だと言う
 迷うことなく返信葉書に参加の丸付け
 投函してから庭先の草むしりに精出す

 梅の実の 膨らむ様に 目を細め
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by tabigarasu-iso | 2015-04-30 12:12 | | Comments(0)

三軒目

 その地を初めて訪問する人は、安心して立ち寄れる食事処が知りたいものです。
「寿司の旨い土地と聞いていますが、紹介して貰えますか」
 ホテルのフロントで確認すれば、何軒か紹介してくれました。
「お薦めの順番は」

 ホテルマンに薦められた通り、地図を確認しながら歩いて十分、暖簾を潜れば一軒目の店に開いた席はありません。
「予約されていますか」
「いいえ」
「申し訳ありませんが、予約で満席です」
「はあ」

 力無く頷づき、二軒目の寿司屋に向かいます。疲れで足が重くなり始めた頃、その店に到着しました。
「いらっしゃい」
「あの、空いていますか」
「予約されていますか」
「いいえ」
「申し訳ありませんが」
「はあ」

 腹が空くと適切な判断が難しくなります。
「旨い店は諦めて、とにかく食える店に入ろう」
「ええ」
 結局、ホテルに戻り最上階の寿司屋に入れば、団体の宴会が喧しい。
「食事は出来ますか」
 暫くして通されたのは、団体客から隔離された個室です。
「何とか食事に有り付ける」
「ええ」
 三軒目、漸く富山湾で捕れた魚介類の鮨を食べることができました。

 その翌日の夕方、所は変わって金沢は兼六園の傍になりましたが、ホテルで紹介された食事処は何処も予約で満席です。それでも、三軒目にして漸く座れた魚料理屋では、美味しいノドグロの焼き物に舌鼓を打つことができました。

 予約なし 春から夏に 移る日は
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by tabigarasu-iso | 2015-04-29 14:40 | 随筆 | Comments(0)

騒々しい庭園

 金沢駅からタクシーで十分余り、フランス語、中国語、それに控え目な日本語が飛び交う兼六園になろうとは、庭園を造った方は想像していなかったことでしょう。ナショナルからインターナショナルの時代ですから、海外の方が多くなるのは当然のことかも知れませんが、じっくり庭園散策を楽しもうと訪問した人には悲しい状況です。

 そこで庭園の樹木巡りは諦め、庭内にある旧宅をゆっくり見学することに。兼六園の入園料とは別の拝観料が必要ですが、展示されている人形のユニークさは、それに勝るもの。

 これで満足して帰ろうとしましたが、金沢城跡も一目見ないことには申し訳ないと思い立ち寄ってみたものの、拝観料を支払ってまで見る必要性はないと判断し、外観だけを写真に残します。

 日照りを歩くのは予想外に疲れ、帰りはタクシーを利用することに。
「すいません。近過ぎるとは思いますが、…まで」
 運転手さんは何も言いません。良い客でないのは詫びた筈です。愛想くらい言っても良いと思いながら、兼六園を後にします。

 喧騒の 兼六園に 花はなく
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by tabigarasu-iso | 2015-04-28 09:00 | 随筆 | Comments(0)

下り階段は気を付けて

 先日、東海道新幹線東京駅のホームから階段を降り始めた時のことです。後方でスイカが割れるような音がました。不思議に思って立ち止まり、振り返って見上げれば、自分と同じような姿の方が下向きに倒れている。

 その音からして、見逃せるような事態でないことが分かりました。そのまま様子を窺えば、頭を階段に打ち付けた方は伏したまま起き上がろうとはしません。そればかりか、どうやら頭が割れたようです。

 同僚の方でしょうか、流れ出る血をハンカチで押さえているようでした。自分は注意して階段を駆け下り、駅員に緊急事態を大声で伝えたところ、警備の方が数名ほど現場に駆け上ります。
 
 何が原因でそうなったのか不明ですが、頭を割った方のその後が気に掛かりました。けれど、自分にはそれ以上のことは何も出来ません。軽く頭を下げ、その現場から去り、在来線に乗り換えたものの、下り階段で聞いたスイカの割れるような音は、いつまでも耳奥に残りました。

 慌てない 下り階段 いつの日も
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by tabigarasu-iso | 2015-04-27 13:00 | 随筆 | Comments(0)

闇に浮く城

 夕暮れ時であった。城跡を見学するには遅い。それでも、ここまで遠征しながら、城跡を見ないで帰れば悔いが残る。ならば、それが良く見えようとも、そうでなくても構わない。取り敢えず、行くだけは行ってみることにした。

 予想通り、この時間帯に富山城跡を訪れる人は少なかったが、ライトアップされた櫓は予想外に明るい。お蔭で人の頭を気にすることもなく、記念の写真を撮ることができた。神通川に浮いて見えることから浮城とも言われているようだが、今宵は薄暗闇城である。

 説明によれば、滝廉太郎氏「荒城の月」の詩のヒントになった城のようだ。そんな才能を持たない凡人には、薄暗闇に浮かぶ出番を失くした大きな城が、役目を終えて眠りたくても眠らして貰えないようにしか見えない。

 帰路、道脇の生け垣に犬らしきブロンズ像が置いてある。傍に近寄って良く見れば、盲導犬の功績を称える像であった。ただ、その像は全身ではなく頭だけであったから、城跡の周囲と言うこともあり、曝し首のように見える。何故、全身の像を作ってあげなかったのであろう。

 夕暮れに 浮かぶ城壁 菖蒲待ち
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by tabigarasu-iso | 2015-04-25 17:30 | 随筆 | Comments(0)

役に立つ余談

 環境ISO審査を終えて暫く経った頃、審査先から届いた審査員の評価が審査機関から舞い込みます。評価のランクはABCの三段階ですが、Aは問題なくてもBやCを貰うと反省しなければなりません。

 幸いにして、今のところ大いに反省が必要なCランクの項目は皆無ですが、Bランクの項目が何件かあります。致命的な評価ではありませんが、少なくとも満足するAではありませんから、思い当たる点を探して繰り返さないようにしなければなりません。

 有り難いことに、Bランクに関するコメントとして余談的な発言が少し多いとありました。それには、自分は間違いなく覚えがあります。コメントを書いてくれた組織に限らず、余談的な発言が多いのは、審査先に良かれと考えてのことですから。

 しかしながら、これは典型的な審査員の勘違いです。審査先が求めない余談は、審査員として慎まなければなりません。ただし、余談の中には役立つ内容もありますから、必要か否か、相手にニーズを確認してから実行することです。

 それにしても、緊張感の漂う審査の場では、多少の余談は必要ではありませんか。それがマイナス評価なのは、余談の中身が役に立たないからです。今後は、役に立つ余談のニーズを確かめた上で、役に立つ余談を織り交ぜたいものです。

 ホタルイカ 刺身で食す 富山かな
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by tabigarasu-iso | 2015-04-24 08:00 | ISOマネジメント | Comments(0)

富山駅の鮨飾り

「すいません。米原駅から富山駅まで、特急でお願いします」
「お客さん、特急は金沢駅までしか行きません」
「そうですか。困ったな。金沢駅から先は?」
「新幹線が開通しましたので、利用されますか」
「お願いします」

 彦根駅で駅員とのやりとりを終え、米原駅から富山駅まで特急と新幹線を乗り継いで行くことに。米原駅で牛肉弁当とお茶を買い、夕方五時少し前のしらさぎ11号に乗り込んだところで早目の夕食です。

 車窓に見えるのは、田植を控えた田圃と新芽で萌える山並み。生まれ故郷に似た風景ですが、北陸線の車窓をしっかり脳裏に焼き付けることに専念しました。それでも、敦賀駅、福井駅、金沢駅の前後では、名の知れた企業の工場が次々現れ、いつか訪問するかも知れないとサービス業の皮算用も忘れません。

 金沢駅から北陸新幹線のつるぎ772号に乗り換え、驚いたのは最新型のトイレでした。入ると蓋が自動で開き、用を足し終えると自動で蓋が締まる。間もなく着いた富山駅では、改札前の大きな鮨の飾りが出迎えてくれました。

 出迎えの 鮨に感謝の 富山駅
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by tabigarasu-iso | 2015-04-23 08:30 | 随筆 | Comments(0)

上り階段も気を付けて

 下り階段を踏み外せば、誰でも危険なことは分かります。だからと言って、上り階段も油断してはなりません。近頃、運動不足の所為か、反応が鈍くなった所為か、勘違いし易くなった所為か分かりませんが、上り階段で爪先を引っ掛けることがあります。

 頭で思っているより、爪先が上がっていない。それを確認しないまま上れば、爪先が踏板に引っ掛かる。爪先が上がらないのは、運動不足の所為で足全体が上がらないのか、もう階段は終わったと脳が判断する所為かも知れません。

 運動不足を解消しようと、無理に運動しても長続きしないようですから、季節の変化を楽しみながら散歩するようにしています。それも雨が降り、風が強く吹けば、無理に散歩してはいけません。

 散歩の他にも運動不足を解消する手段はあります。家の階段を上り下り何度かするのも良い。但し、その最中に爪先を踏板に引っ掛けてはいけません。スポーツジムに通う手もありますが、人様に何か言われて身体を動かすのは性に合いません。やはり、手軽な散歩が宜しいようです。

 アヤメ咲く 歩道の脇に 足停めて
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by tabigarasu-iso | 2015-04-22 07:30 | 随筆 | Comments(0)

昭和食堂

 出張の楽しみは、いつもとは異なる野山を眺め、その土地にしかない食べ物を口にすることです。ただ、夕方の移動では野山を楽しむことはできませんから、残る楽しみは食事しかありません。

 南彦根駅に着いたのは夕方六時半、肌寒い風が吹いていましたから、歩いて直ぐの食事処に入ろうとして、早速見付けたのは昭和食堂の看板でした。昭和生まれの自分には、迷いはありません。

 暖簾を潜ると、暗い店内には賑やかな声が聞こえます。出迎えた店員に案内され、四人席に一人で座る。申し訳ないと思いながらメニューを見れば、食堂と言うより飲み屋さん。仕方なく熱燗を頼みましたが、食事は期待できそうにもありません。

 熱燗を飲み終えた所で、ピリ辛のチャーハンが登場です。贅沢は敵と唱え、さっさと掻き込めば、想像した通りの味。ただ、ピリ辛だけは文字通り、吹き出す汗を拭って、昭和の食堂から平成のホテルへ向かいます。

 吹き寄せる 春の夜風は 肌寒く
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by tabigarasu-iso | 2015-04-21 20:30 | 随筆 | Comments(0)

黄砂上陸

 昨日のこと、雨の降った後で自動車に乗れば、フロントガラスが土埃で汚れ、前方が良く見えない。洗浄液を吹き出しワイパーで左右に擦れば綺麗になるが、帰宅してから雑巾で拭くことにした。

 それにしても、やけに汚れたものである。新聞を広げて見ると、その理由が載っている。タクラマカン砂漠、ゴビ砂漠、それに黄土高原で舞い上がった黄砂が偏西風に乗り、彩の国まで降ってきたようだ。

 黄砂の記事には、これまで知らなかったことが書いてある。黄砂から採取した納豆菌を利用して、「そらなっとう」を金沢大学で開発したそうだ。どんな味がするのか分からないが、黄砂を利用するアイデアは面白い。

 それが納豆菌だから人に取って有益だが、そうないものが含まれている可能性がある。確か、ゴビ砂漠では中国が核実験を行っているから、放射線の影響は無視できない。人や動植物に有害なものが、黄砂に含まれていないことを願う。

 咲き誇る 花びら汚す 黄砂降り
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by tabigarasu-iso | 2015-04-20 12:30 | 随筆 | Comments(0)