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白髪の旅ガラス

念のため

 僅かな雪でも混乱する都心の移動を予測して、半時間も早目に出掛けてみれば、意外なほど順調に移動することが出来ました。

 約束の時間までの時間潰しにパソコンを開けたところ、一通のメールが入っています。
「今日の打ち合わせ、赤坂でお待ちします」
 どうやら、約束の場所が違っていたようでした。

 直ぐに引き返し、赤坂見附駅に着いたのは約束時間の5分前です。地下通路から地上に出れば、ビルの入り口に迎えてくれる方が見えました。
「お待たせしました」
「足元の悪い中、有難うございます」

 何食わぬ顔で打ち合わせに入り、途中で休憩に入ります。
「今日は何処かに立ち寄りでも」
「いいえ。念のため、少し遠回りしてみました」
 まさか、場所を間違えったとは言えません。

 雪は止み 線路脇には 名残雪
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by tabigarasu-iso | 2015-01-31 09:00 | 随筆 | Comments(0)

初雪ですね

 天気予報の通り、雪の降ることが少ない埼玉県南部でも朝から本格的に雪が降り始め、屋根の上が白くなりました。今のところ、道路に落ちた雪は融けて、普通タイヤで車は運転できます。

 これからどうなるか空を見上げれば、雪は盛んに落ちていますから、やがて道路も雪で白くなり、スノータイヤかチェーンを装着しないと走行できなくなることでしょう。そうなると、バスは遅れ、タクシーは呼んでも来てくれない。

 こんな日に限って、珍しく旅行に出掛けるとか、仕事に外出する予定があるものです。早々に止んで欲しいと外を見れば、雪の勢いは増すばかり。いつもより早目に出掛け、バスや電車に遅れが出ても困らないようにしたいものです。

 天気予報では、当地の積雪は数センチメートル位ですから、初雪が降った証拠くらいでしかなく、生活に困るほどのことはありません。外出先から帰ったなら、初雪を眺めて一杯やりたいものです。

 塀の上 蒲鉾型の 雪を食べ
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by tabigarasu-iso | 2015-01-30 09:00 | 随筆 | Comments(0)

シャンデリア

 蛍の光を頼る訳にも行かず
 石油ランプの煙に咽ながら
 本に親しんだ人からみれば
 煙の出ない裸電球は眩しく
 多数のカットグラスが囲む
 シャンデリアなど夢のよう
 たまの結婚式で見掛けたら
 二人を忘れて写真に納める


 確定の 申告終えて 雪も降り
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by tabigarasu-iso | 2015-01-29 12:45 | | Comments(0)

美しい渓谷の想像

 八ッ場ダムの建設に伴い、ダムの底に沈む住宅や旅館それに道路や鉄道が高台に移動することは承知していました。やがて、移動することができない自然は水中に埋没し、写真の中でしか観ることができなくなるようです。

 過日、進路を変えた吾妻線を走る特急電車に乗る機会がありました。通過する岩島駅を過ぎて間もなく、電車の車輪とレールの繋目が生み出す騒音は消え、静かになった車両はトンネルの中へ。

 従来の車窓には渓谷の春夏秋冬が映し出され、それを眺める間に自然から離れて暮らす人の荒んだ心も癒されたものでしたが、新しい路線はトンネルの薄暗い内部しか見えず、都心を走る地下鉄に乗るのと変わりません。

 そこに美しい渓谷があるのに全く観ることができないストレスを感じながら、トンネルを抜けると新しい川原湯温泉駅があります。見覚えの全くない駅は、駅名だけが温泉で賑わった昔を想い出させてくれました。

 観ることができなかった渓谷では、やがて新芽を吹き出し全てが生きていることを教えてくれるでしょう。ダムの底に沈むまで残り僅か、その間渓谷沿いを車で走り、美しい風景を目に焼き付けようと思います。

 トンネルに 春夏秋冬 いつと聞く
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by tabigarasu-iso | 2015-01-28 09:00 | 随筆 | Comments(0)

一人席

 JRの切符売り場で、故郷行の特急券と乗車券を申し込みます。
「指定席は満席です。自由席にされますか」
「グリーン車は空いていますか」
「ええ、通路側になりますが」
「座れるなら、構いません」

 土産を両手に下げ、予約した車両に入って驚きました。4号車3番C席は、窓際の一人席です。確かに通路側ですが、窓際に席がありませんから風景も独占できます。車内販売の方に麦酒と柿の種を頼み、誰に気兼ねすることもなく二時間半の旅に。

 その時、後部席の方が車内販売の方に声を掛けます。
「商売繁盛ですね」
「お陰様で」
「私は、それほど貢献しませんが」
「いえ、とんでもありません」

 それに気を良くしたのでしょう。後部座席の方は、相手に聞かれもしない話を始めた。
「大学の集まりがあって、四万温泉に行くところです」
「そうですか」
「四十年振りのことですから、互いに分からないと思いますが」
「お楽しみですね」
「ありがとう」
 いつまでも客の相手をしていたのでは、商売繁盛どころではないでしょうが、良く最後まで付き合ってくれたもの。その方は、一人席に座ると話し相手を求める人の性、承知していたようです。

 一人席 他人の会話 聞いて飲む
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by tabigarasu-iso | 2015-01-27 09:00 | 小説 | Comments(0)

懐かしい二本配線

 二十年振りで訪れた農家の土間に入ると、村でも珍しかった囲炉裏が消えています。煤で黒くなった天井や壁は、新建材で修復されて暗い室内は明るくなっていました。

 隣の座敷に入ってみれば、襖も天井も昔のままです。天井には、二本の電気配線が走り、その端末は一本の配線に繋がって照明器具に電気を供給しているようですから驚きました。

 二本の電気配線とはどんなものか、平成生まれの人には分からないことでしょう。文字や口にするより見た方が早いようですから、携帯電話のカメラを起動して写真に納めました。

 懐かしい配線は残り、今でも現役で電気を流すことはできるようですが、そこに長年住んでいた懐かしい顔は見ることができません。そっと自分の記憶に仕舞い込み、時々想い出してあげましょう。

 薪の煙 身体に沁みて 離れない
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by tabigarasu-iso | 2015-01-26 09:00 | 随筆 | Comments(0)

ロウバイ

 晴れた空 ロウの色出す 花びらに
 お早うと 声掛けてみる 土曜日の
 お早うと 返事するのは カラスだけ
 晴れた空 ロウの色出す 花びらよ

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by tabigarasu-iso | 2015-01-24 10:30 | | Comments(0)

情報を求める側の責任

 戦場ジャーナリストとは、戦場に赴き新聞や雑誌などの載せる情報を提供する人のことのようです。であるなら、弾丸が飛び交う戦場に入る訳ですから被弾することや人質になるリスクは避けられません。

 戦場ジャーナリストは、ナイフや弾丸の飛び出す武器を持たない人ですから、捕まえて人質として利用し易い。これまで、何人もの戦場ジャーナリストが捕捉され、身代金を要求されることがありました。

 そこで話題になるのは、自己責任で戦場に赴くジャーナリストが捕捉された場合、同国人として救出する責任や要求される身代金支払いの是非です。何とか手を尽くして解放して貰いたいものですが、法外な身代金を支払うことは如何なものでしょう。

 行く先が戦場ではなく海の底や山の頂、目的が個人的な趣味だとするなら、何らかの原因で海の底に沈み、山の頂から落下して、大切な命を失う結果になったとしても、それは間違いなく自己責任です。

 しかしながら、戦場ジャーナリストが戦場に入って人質となり命が危うくなるのは、半分は自己責任としても、残り半分は戦場ジャーナリストから情報を求める側の責任ではないでしょうか。

 
 人質の 解放願い テレビ漬け
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by tabigarasu-iso | 2015-01-23 12:30 | 随筆 | Comments(0)

眠れない夜 Ⅱ

 あれこれ頭の中を駆け巡るものがあって、なかなか眠れない夜があります。そんな時は無理に寝ようとしないで寝床から起き出し、何か懸命にすればやがて疲れて眠れるかも知れません。

 何も頭を駆け巡らないのに眠れないのは、自宅の畳の上からホテルのベッドに寝床を替える時です。これまで枕の所為にしていましたが、あれこれ枕の位置や高さを変えても、身体の沈むベッドは畳の上とは勝手が違い、背中と首の位置の異なる点が原因と悟りました。

 畳の上で、背中と首は水平の近い位置で安心して眠れます。ベッドの上では、背中が沈む分だけ首をやや斜め上にしないと背中と首の水平が保てません。首をやや斜め上にするには、娘に教えられたことを想い出し、枕ではなくバスタオルを畳んで調整しました。

 これで頭の位置は落ち着くことが出来ましたが、何となく肩の凝りが気に掛かります。どうしてか、再び原因を探ってみれば、頭の下に組んだ両手がありました。すぐに解し腕を下ろせば、肩の凝りは徐々に消え、いつしか朝を迎えたのです。

 床の上 枕移して 眠る手も
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by tabigarasu-iso | 2015-01-22 12:00 | 随筆 | Comments(0)

環境ISO改正の狙い

 環境ISOは、大幅な改正が予定されています。その中で「環境目的を達成するための取組みの計画策定」に関して、実施事項、必要な資源、責任者、達成期限、結果の評価方法が要求されていますが、何故、かような当り前の事項が要求事項となるのでしょう。

 設定した目的を達成する為に、どのような策で実施するのか、その策を実施するのに必要な人材、設備、資金は準備できるのか、策を実施する責任者は誰か、その策をいつまでに実施するのか、策が予定通り進捗しているか否か評価する方法は明確か、良く検討しなければなりません。

 これらは目的を達成しなければ存続することが出来ない組織として当り前のことばかりですが、環境ISOの目的達成計画となると慎重に検討されないまま策定される場合が多いのです。こうした状況が発生する原因は、経営者が本業の目的は真剣に検討するものの、環境ISOの目的を本業の目的と連動するものと考えていないからに他なりません。

 こうした状況を是正する為、改正される環境ISOは業務目的と連動した環境目的の策定を経営者に求めているのです。従来の環境ISOは、そこまで要求していませんでした。従い、これを認めない経営者の方には、改正された環境ISOの認証取得は薦めません。

 寒空に 輝く花の 待つものは
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by tabigarasu-iso | 2015-01-21 07:30 | コンサルサービス | Comments(0)