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白髪の旅ガラス

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吾妻鉱山の閉山から40年

 昭和46年、硫黄を採掘していた吾妻鉱山は閉山しました。石油精製の工程で大気を汚染する硫黄分が除去され、それを利用すれば鉱山で採掘する硫黄より安い。また、鉱山からの排水処理など、環境問題も影響したようです。

 採算の取れない硫黄鉱山は閉山となり、千名を超す従業員とその家族は、各地に職を求めることになりました。しかしながら、鉱山で培った団結力の強さは、集団で君津市などに移住したことでも判ります。

「君津市へ環境ISOの講演に行くことになったが、随分と遠い所だね」
「私達はそこに住んでいました」
「自然が多い所のようだね」
「そう、吾妻鉱山に似た所がありました」

 吾妻鉱山の閉山から40年を経た平成23年9月、そこから移住した人の関係者が多い君津市において、環境ISOの話の枕でそれに触れたところ、1割近くの方が頷き大変驚きました。


 展示会 一際目立つ ケイトウよ
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by tabigarasu-iso | 2011-09-30 18:23 | 随筆 | Comments(0)

監査の予行演習

 本番の内部監査前に予行演習を行えば、内部監査の成果に期待が持てます。社内の人間が社内の基準で行う監査ですから、そんな必要はないと思われるかも知れませんが。

 内部監査の経験が少ないチームでは、なかなか本質を見抜く質問や確認は難しく、予行演習を行うことでそれが可能になります。早速、現場を覗いてみましょう。

Q;社長の見直しで何を指示されましたか?
A;特に指示はなかったかと思います。(記録を懸命に探しますが出てきません)
Q;全部門に対して目標数値の見直し指示がありますが?(答えを誘導するように)
A;それで今年の目標数値が変わったのですね。(監査員に聞くことではありません)

Q;直近の内部監査で指摘された内容は?
A;この通り記録はありますが、是正処理した結果の確認がありません。
Q;この記録はコピーですから、原紙を保管している部署は?
A;・・・(事務局で原紙を保管していることを教えてあげました)

Q;目標の達成状況は?
A;目標達成が困難な案件があり、7月に目標を変更しました。
Q;目標の未達成は不適合ですか?
A;そうです。
Q;その案件に関し、不適合処理は?
A;・・・(不適合処理をしないことが不適合になると教えてあげました)

 このようにして、理解が不充分な項目、未対応の項目を洗い出し、対応方法まで具体的指導する予行演習は非常に効果的です。その後で内部監査を実施し、予行演習の仕上げ確認に徹すれば、素晴らしい内部監査の成果が期待出来ることでしょう。

 窓開けて 秋風招く 夜鍋かな
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by tabigarasu-iso | 2011-09-30 06:32 | コンサルサービス | Comments(0)

サービスは休みなく

 月曜日、カラス仲間と会議、それは珍しく得るものがあったから後悔しない。
 火曜日、新しい営業案件で客先の訪問、成約を見越して早くも具体的な詰めとなる。
 水曜日、半年振りのコンサル先の訪問、内部監査の準備支援で評価良く、追加の依頼を頂く。
 木曜日、環境ISO審査で組織訪問、コンサルにならないよう気を配り色々な議論を交わした。
 金曜日、環境ISOのセミナー講師、大勢の受講生を前に好き放題を語る予定。
 土曜日、日曜日、自分のペースで時間を使いたいもの。
 こうして、今週もコンサル、審査、セミナーサービスの花は休みなく咲く。
 これも、サービスを利用して下さる皆様のお陰であり、深く感謝申し上げます。

板橋の 謂われ訪ねる 旅ガラス
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by tabigarasu-iso | 2011-09-29 19:02 | コンサルサービス | Comments(0)

昼に吠える虎

 夜、酒の力を借りて虎になる人は大勢居る。それまでは借りて来た猫のように大人しい人が、昼間の不満を相手が誰であろうと構わず投げ付けるから困ったものだ。

 中には、酔いが醒めたら責任を取れない暴言もある。相手も虎になり互いに言いたいことを言い合えば良いが、虎に豹変するのは昼の猫だけ。翌日、酔いが醒めれば猫に戻るから、首を洗って暴言を吐いた相手の顔色を伺うしかない。

 昼、大人しい猫が電車に乗った時のことである。明らかに酔った乗客が、大声で何やら叫ぶ。近寄れば難癖を付ける虎に決まっているから、その人の周囲は席が空いたままである。

 やがて、その虎も大人しくなった。誰も話し相手になってくれないから、吠え疲れて眠ったようである。眠る前に吠えた男の言葉が耳に残った。
「誰も好きで酔ってンじゃない」
 虎ならば、こんな言い訳をしない方が潔い。

昼の虎 猫に囲まれ 牙冴えぬ
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by tabigarasu-iso | 2011-09-29 07:35 | 随筆 | Comments(0)

 携帯電話を忘れる。今頃、コンセントに繫がり充電したまま、家で寝ていることだろう。何処からも連絡が入らないし、何処へも直ぐには連絡できない。たまには、携帯電話の無い頃を想い出して、終日過ごすのも良い事である。

 審査実施証明資料の準備を忘れる。審査が終わって、後日、それを貰うことも出きるが、審査結果が好ましくない場合、それは貰い難い。改めて巣に立ち寄り、それだけを打ち出した。後は、それを審査当日忘れないようにすることである。

 電車の棚に傘を忘れる。出掛ける時に必要だった傘も、帰る時に晴れて居れば必要ないから、そうなることも止むを得ない。そう思うのは、傘が貴重な時代を忘れた自分のおごりである。

 忘れることは困ったことだが、生活に不自由しなければ、それでも良いではないか。何れ、覚えている筈のことも全て忘れる時が来る。その時に備え、予習と考えれば気楽なものだ。

携帯の 電話忘れた 赤トンボ
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by tabigarasu-iso | 2011-09-28 08:24 | 小説 | Comments(0)

点検から始める

 ISOマネジメントシステムは、トップの決めた方針を実行する為、計画(P)、実施(D)、点検(C)それに見直し(A)のサイクルを回すものです。

 初めの1回転はP(計画)、D(実施)、C(点検)、A(見直し)の流れですが、何度もシステムを回す内にDCAP、CAPD、APDCと、組織の特性により先頭に位置付ける項目が変化するのは面白い現象でしょう。

 例えば、D(実施)CAPの流れを得意とする組織は案じるより産むが容易型で、行動力の優れた点は評価できますが、目標を後で決めるため無駄な行動が多くなる弱点があります。

 次に、C(点検)APDの流れで経営する組織は石橋を叩いて渡る慎重型で、世の中が安定している時には無駄な行動を避ける仕組みが功を奏し、利益を生むことも可能でしょう。ただ、市場が激変する中、点検のスピードと方向変換の判断が遅い場合、組織の存続が危なくなりますが。

蜜柑の木 落葉樹だか 虫に聞き
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by tabigarasu-iso | 2011-09-27 00:14 | ISOマネジメント | Comments(0)

ネクタイの出番

 秋の彼岸を終えて、肌寒い季節になりました。背広の上下を着ても薄ら寒い朝を迎え、久し振りにネクタイをハンガーから外します。

 ワイシャツのボタンを首元まで留めて、鏡を見ながらネクタイを締めれば、首周りは窮屈になったものの、俄かに暖かくなりました。

 これからは、ウオームビズの季節に入ります。半年余り出番を待っていたネクタイ、今日は何色にしようか、迷いながら登場することでしょう。

 それにしても、やはり背広姿にはネクタイが良く似合います。クールビズでネクタイを外し、涼しさをだけ追い求めていましたから、漸くバランスの取れた姿に戻ることが出来ました。

ネクタイを 締めて感じる チョイ太り
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by tabigarasu-iso | 2011-09-26 20:32 | 随筆 | Comments(0)

小さな炭俵

 長野原・草津口駅の郷里名産の陳列台に珍しい代物が置いてあった。二段に積まれた炭俵の縮小版である。円筒状の俵は、胴体部分が萱で上面と底面は木の枝を丸めたもの。胴体を藁縄で綺麗に締めて出来上がり。

 勿論、中身の炭も入っている。炭は、電気や石油が普及するまで燃料の主役であったから、炭を入れて運ぶ炭俵を知らない人は居なかった。だが、エアコンや石油ストーブしか知らない世代には、かつて活躍した炭俵の説明が必要であろう。

 陳列台に向かい携帯電話のカメラを向ける人に尋ねる者があった。
「すいません。それは何でしょう」
「炭俵です」
「何をするものですか」
「炭を運ぶものですよ」
「すいません。その中身のことですが」
「炭ですから、熾して秋刀魚を焼いたりするものです」
「ありがとうございました。お陰で子供に教えられます」

 炭が台に並んでいれば、誰でもそれと判るが、小さな俵に炭が入っているとは判らない。けれど、再生可能な自然エネルギーが注目される時代を迎え、その代表である炭を入れた俵は、誰もが知るところになるであろう。

秋風に 背中押される ホームかな
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by tabigarasu-iso | 2011-09-25 20:13 | 小説 | Comments(0)

 万座・鹿沢口駅とは、何とも欲張りな駅名である。万座温泉と鹿沢温泉への入り口と言うだけで、二つの温泉が駅を降りて直ぐ近くに在る訳ではない。

 地名で駅名を付ける慣習を当り前とするなら、三原駅か嬬恋駅の駅名が妥当であったろう。それが今の駅名になった経緯は知らないが、駅名からその地を推測する人に誤解を与えることは間違いない。

 埼玉の大宮駅から特急草津号に乗れば、二時間半で万座・鹿沢口駅に着く。団体で万座温泉に行くのであれば、車内の宴が終わる頃で頬も赤くなり、紅葉の景色に皆が揃って溶け込める。

 万座・鹿沢口駅には、温泉地まで直行のバスが待つ。バスの窓を開ければ、宴会の酔いを冷たい風が醒ましてくれることだろう。

 今の季節、標高千メートルを越す万座温泉では、真っ赤に色付いたナナカマドの実やウルシの葉が迎えてくれる筈だ。酔いが醒め冷えた身体は、白濁の温泉が芯から温めてくれるだろう。

紅葉の 見事な漆 見るだけで
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by tabigarasu-iso | 2011-09-24 10:09 | 随筆 | Comments(0)

嵐去り笑顔戻る

 猛烈な嵐が去った翌日、晴れの国の空は抜けるような青空が広がり、遥か彼方の山頂には見事な入道雲が舞い上がる。

 朝から強い陽射しを浴びても、やや強めの冷たい風が吹き、背広姿で歩いても苦にはならない。ただ、仕事を終えた傘が場違いになり、居場所を探して右手から左手へと、恥ずかしそうに迷う。

 そんなことは気にしないで、急ぎ足で駅に向かった。滲み出る汗は風に乾いて、駅の改札を通過しホームで立ち止まっても、これまでのように噴出すことはない。

 モクモクと成長する入道雲を飽きずに見ていると、見覚えのある顔が視界に入った。それは、五年前のコンサル会場で見掛けた顔に違いない。

「お久し振りです」
 名前は直ぐに想い出せないが、迷わないで声を掛ける。
「あれから五年が経ちました」
 当時、渋い顔でコンサルを困らせた人は、懐かしそうに笑顔で応えた。

風に乗り 気楽なトンボ 鼻の先
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by tabigarasu-iso | 2011-09-23 13:16 | 小説 | Comments(0)