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白髪の旅ガラス

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無駄の仕分け人

 お金などを役に立たないところに使うのが無駄使い。国の予算が決定する前に無駄を仕分ける作業が放映され、多くの人が賛否両論を持ちながら興味深く見守った。こんなことは、これまでにないことである。この仕分け作業は、事前に資料を良く調べて予算が適切か判定することが求められるから、その分野の専門知識がなければ務まらない。

 予算の適切性は、事業の必要性とそれを実行する費用の妥当性であろう。俎上に載った事業の必要性は、今すぐ必要なものと将来に備えるものがある。前者には壊れた橋の修理などがあり、後者にはグリーンエネルギー開発などの中長期の投資が必要なものがあろう。

 本来なら予算の必要性を説明する側が、明確な目的と具体的な仕様並びに仕様を実行する費用を積み上げて臨めば、殆ど当該分野には素人に近い仕分け人だから、テレビ放映されたような質問に窮する場面は有り得ない。これまで曖昧な申請で予算を獲得してきた慣習のつけであろう。

 中でも予算目的の曖昧なものは、仕分け人ではないが見直しではなく廃止が適切である。目的が明確でない予算など誰が認めよう。目的を具体的に言えない場合もあろうが、米国のように何年か後には公開する法律を用意する必要がある。それにしても、事業と予算の無駄を公開で審議する仕分け作業、これまでの政治とは異なる面を見せてくれた。

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仕分け人 仕置き人とは 重ねない
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by tabigarasu-iso | 2009-11-30 00:27 | 随筆 | Comments(0)

証明

 事実、諸策を検討し実行したとしても、それを証明する証拠がなければ真実にはなりません。
「はい、前回の内部監査で指摘された案件に関して部内で検討しました」
「で、その証拠は?」
「検討しましたが、証拠と言われても」
 指摘された事実があるかぎり、是正した事実を示す証拠を示さなければ、それは徒労に終ります。

「お酒をたくさん頂き、楽しい話を聞かせて貰ったことは覚えていますが、帰宅するまで何処をどうして帰ったものか、恥ずかしながら記憶にありません」
「困ったわね。それでは本当に仕事でお酒を飲んだのか、趣味で飲んだのか分からないわ。仕事で飲んだ証拠を見せて」
 そう言われても、宴会の席でお客様から確かに呑みましたと証明書を貰う訳にもいきませんから、財布の中から領収書を探して見せました。

「あらまあ、大金をお使いのこと。でも、お客様相手とは書いてありません」
 領収書の宛名に支払者が書かれて当然ですから、宴会の相手を証明する資料にはなりません。そこでようやく、お客様から頂いた土産のことを想い出し、家庭経営管理者に申し上げました。
「確か、お客様から珍しいパンを貰い、持ち帰った筈ですが」

 余りにも弱気な返事に、家庭経営管理者は笑って許します。
「そう、美味しかったわ。待ちくたびれてお腹が空いたから夜食に頂いたの」
 それを聞いて安心したものの、今後も同じ様な証拠の必要性を感じた飲兵衛は、ふと考えました。
『予め宴会証明証を用意して、酔う前にお客様からサインを貰って置けば良い』
 かように、真実とは証明するのが難しいものです。

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落語まね 背広を脱いで 本題に
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by tabigarasu-iso | 2009-11-29 00:05 | 随筆 | Comments(0)

洋梨

 土産に買ったブドウの話をしていた時のことです。
「ようなしは好きじゃろうか」
「・・・」
 仕事一筋に生きて来た人間ですから、用無しは好みません。

「今が旬じゃけん、ひとつどうじゃろうか」
 用無しに旬があったろうか。旬があれば、もはや用無しではなくなりますから、正直に尋ねます。
「どんな用ですか」
「いや、用ではなく梨のほうですわ」

 話の流れで分かりそうなものと思われるでしょうが、なにしろ言葉のアクセントが異なる旅先でのことでしたので、それに相手は梨と無縁の方でしたから、可笑しな聞き違いでした。
「梨のことでしたか。それでしたら好きです。旬の洋梨が入手できるなら、送付して貰えますか」

 勘違いを詫びて、送付先をメモ用紙に書いて渡します。
「これは、わがつまと読むのじゃろうか」
「いえ、あがつまと読みます」
 文字にしても読み方は人により違いますから、聞くだけで早合点してはいけませんね。それはそうと、相手に渡したのは送付先だけで、依頼主の記載を忘れておりました。洋梨の送付を約束された方、さぞ呆れてお困りのことでしょう。

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流れから 分かって貰う ヨウナシか 
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by tabigarasu-iso | 2009-11-28 00:21 | 随筆 | Comments(0)

落語の好きな理由

 笑わせることばかり追い求める芸は、何度も楽しめるものじゃない。昨今の一発芸がそれで、それこそ川の流れに浮かぶ泡のように現れ、忽ち消えるのは当たり前である。その場限りの笑いを誘いたくて、単調な科白やパフォーマンスを繰り返すだけでは先がない。

 聞く人や見る人の心に響くものがなければ芸とは言えない。それに比べては失礼になるが、古典落語は庶民向けの芸術と言えるだろう。まず、客の興味を引く話の枕に技が光る。時の話題に軽く触れ、客の期待に膨らむ心を解しながら、長屋の花見などの噺に入って行く。時間により、話を長くも短くもできる柔軟性を持たせながら、しっかり話を落とせるから流石である。

 庶民の情に触れるから、頷かせながら笑わせ泣かせ。もう一度聞きたくなり、CDを購入し運転中に繰り返し聞いても厭きがこない。また、同じ話が載った文庫本を買い、電車の中で読めば笑いを堪えるのに腹が痛む。情に流され思わず涙ぐめば、周囲の人が奇妙な顔をする。それもこれも、落語に興味を持たない人には受けない話だが。

 とりわけ、話し方で興味を持つ点は、客の反応を見ながら、適当な間を置いて物語を進める話術である。この間の取り方は、コンサルや講師でも大切であり、あくせくと話さなくても分かって貰える話術を学びたいもの。また、べらんめぇ調が飛び出すのも心地良く、コンサルや講師の現場で真似をしたいところだが、こればかりは相手を見定めてからにする。

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その棚に 落ち葉のような 備前焼
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by tabigarasu-iso | 2009-11-27 00:10 | 随筆 | Comments(0)

炬燵

 エアコンの温度設定を幾ら上げても、爪先が寒くて仕方ありません。毛布を取り出して膝に掛け、ソファーに足を上げて暖を取るようでは何の為の暖房器具でしょう。それが風ばかり強くて暖まらないのは、天井から上昇しようとする暖かな空気を無理に下へ送るものの、冷たくなった爪先までエアコンの暖気が届かないからです。

「そろそろ、炬燵を出さない」
 椅子の生活に慣れた所為でしょうか、寒い時期には欠かしたことのない炬燵をすっかり忘れていました。ソファー前のテーブルを片付け、掃除をした後で厚手の敷物を敷き、炬燵をセットしてからスイッチを入れ、爪先を入れてみます。

 もうそこから抜け出す気力は失せ、そのまま尻まで送り込み、冷えた身体を暖めることに。エアコンに比べれば遥かに少ない電力で、炬燵は心地良く身体の芯を暖めます。暫くすると額から汗も滲み、エアコンを止めると風の音が消えた室内は物音一つなく、腰から下が暖かいものですから、うたた寝には丁度良い。

 やがて室内の温度が下がり始めて、寒さを感じたところでエアコンのスイッチを入れます。かように、エアコンは室内の温度を一時上げるのに使い、足元は炬燵で暖を取るのが合理的な使い方かも知れません。それに、炬燵は家族の顔が直ぐ傍にあり、家族の温もりも伝えることができるでしょう。

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炬燵ほど 省エネ暖房 ありゃしない
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by tabigarasu-iso | 2009-11-24 10:10 | 随筆 | Comments(0)

濃霧

 視界不良
 濃い霧は視界をゼロにします。

 足元不確
 周囲が全く見えない状況では一歩も進めません。

 孤立無援
 助けを求めようにも誰も近付くことができません。

 列車遅延
 流石の列車も前方を遮る濃霧には勝てません。

 活動支障
 列車が停まり通勤や物流に影響が出ます。

 細胞混乱
 予定通りの物資や人の到着を当てにしていた社会の細胞は混乱します。

 沈着制御
 混乱した細胞に適切な指令を与えるセンター能力が発揮される時です。

 濃霧解消
 濃い霧が消えれば嘘のような快晴になります。

 管理能力
 慌てた人々は照れ、冷静に行動した人々は管理能力を評価されることでしょう。

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 濃い霧に 閉じ込められて 秋の山
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by tabigarasu-iso | 2009-11-23 12:00 | 随筆 | Comments(0)

 私達の利用する商品は、原料の生産・運搬、素材の加工・運搬、商品の生産・物流を経て手に入れることができます。最近では、インターネットを介した通信販売の普及により、原料の生産地から消費者に旬の商品が直接届けられることも容易になりました。

 しかしながら、焼きたての美味しいパンは、インターネットやクチコミで情報を得て、近くのパン屋さんまで買いに行くのが一番です。町のパン屋さんが拵えたパンは、どうしてあんなに美味しいのでしょう。良い素材は勿論のことでしょうが、お客様の顔を見て日々工夫しているからに違いありません。

 当然のことながら、素材メーカーは素材の良さを一番知っています。勿論、美味しい町のパン屋さんが使う素材も承知していますから、それをパン屋さんの他にも利用して貰ったらどうだろう。そんな想いから、素材をパン屋さんで販売すると言う、一風変わった販売方法を選んだのは、マーガリンやショートニングのメーカーでした。

 その名も「パン屋さんのおいしいマーガリン」ですから、それだけで職人の味が楽しめそうな気がしてきます。これを真似て、「カレー屋さんのおいしいラッキョウ」や「ラーメン屋さんのおいしい汁」が登場しても不思議ではありません。ところで、この商品は名の通りパン屋さんでしか手に入りませんから、噂を尋ねて味見してみる価値がありそうです。

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痛飲し 乗り越して見る 異郷の地 
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by tabigarasu-iso | 2009-11-22 00:11 | ニュース | Comments(0)

ワンと鳴くカラス

 営業訪問を終えた北綾瀬駅のホームで電車を待つ間、どんな提案書にまとめようか思案していた時のことです。すぐ近くで子犬の鳴く声が聞こえ、何処かのマンションからでもと線路の先を探しましたが、それらしき建物はありません。そこに、再びワンと鳴く声が聞こえたのです。

 無人のホームに設置された安全扉に近付いて上を見れば、一羽のカラスが電線に停まり口を開けているような。もしやと思い暫し待てば、そのカラスがワンと鳴くのです。嘘のような話ですから、その証拠を残そうと写真に納めましたが、鳴き声までは残せませんから、可能性を信じて頂くしかありません。

 物真似の得意なオームやインコより知能の高いカラスなら、犬の鳴き声くらい真似しても可笑しくはないでしょう。カーと鳴けば嫌われることを承知のカラスですから、人に好かれて散歩する犬を何度も見ているうちに、ワンと鳴くことを学習したに違いありません。

 それにしても不思議なカラスで、写真を撮り終えるのを待ち、直ぐに何処かに舞って行きました。どなたか同じ体験をされた方が現れたら、この話が真実であることを証明できるのですが。それまでは嘘の話と言われても、じっと我慢するしかありません。


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電線に 停まるカラスが ワンと鳴き
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by tabigarasu-iso | 2009-11-20 08:13 | 随筆 | Comments(0)

生物目線

 NHK教育テレビの『できるかな』で有名な高見のっぽさんは、「子供目線」と言う言葉が嫌いだそうです。大人目線を上位に置く姿勢は間違いであり、対等目線がのっぽさんの信念のようですが、幼くても老年に勝る感覚や考えを持つ人も沢山居るでしょうから、全くその通り。

 ところが、それでも不充分と考えるのが環境コンサルの悲しい性です。人目線が引き起こした環境問題に対して、生物目線の必要性を問わずに居られません。山で生活する熊や猿は、その生活圏を人の手で狭くされた挙句、人里に出没しては射殺されます。小川に棲息するメダカにしても、生態系を無視した河川工事や農薬の散布で遠い存在になりました。

 大人の考えを持つ子供達の将来を想う時、綺麗な空気や水、再生力の逞しい大地、それに基づく食物連鎖を切らさない為にも、様々な生物の存在が必要なことは自明です。これは生物目線と言うより人目線での考え方ですが、生物目線を配慮する視点が大きく違う。

 では、どうしたら生物目線を配慮した食物連鎖を実現できるのでしょうか。植物性プランクトンから牛に至るまで、植物や動物が何を求めているのか考えてみることから始めましょう。求めるものを百パーセント叶える訳には行きませんが、蜂蜜をミツバチから頂くように彼等の将来も見据えて少しばかりお裾分けして貰えば良いことです。

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その蜜を 少し頂戴 蜂に言い
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by tabigarasu-iso | 2009-11-19 08:58 | 随筆 | Comments(0)

環境ISOサイト統合の功罪

 このところ、複数のサイトが夫々に登録している環境ISOを統合するケースが増えています。統合によるメリットは、管理体制の強化や目標管理の一元化それに第三者による審査費用の低減などがありますが、サイトの特色が埋没して社員の環境意識が低下するデメリットも否めません。

 環境ISOは、本来の経営システムに環境保全の仕組みが組み込まれたのですから、薄まった環境意識を濃くする必要があります。それには、サイトの抱える良い点や課題を環境方針の枠組みに追加し、それをサイト独自の目標にすることでしょう。工業団地の中にあるサイトと住宅街に隣接するサイトでは、与える環境影響に差が生じて当然であり、また本社機能、開発機能、営業機能、生産拠点の抱える課題を統合により埋没させてはいけません。

 ところで、経営者が同じサイトの統合は、上記の点に留意しながら統合を進めるのが当然ですが、経営者が異なる関連会社を同じ環境ISOに統合する場合は、統合のレベルに注意が必要になります。そもそも関連会社の経営者に会社経営を任せているのですから、関連会社の環境方針を策定する枠組みとして上位の環境方針を定め、その実現状況を無理のない間隔で報告して貰い、本社の内部監査員を交えた内部監査や本社と関連会社の経営者とで年に数度見直し会議を行うことで充分でしょう。

 こうした目標管理や内部監査それに見直しが出来ないようであれば、関連会社を交えた環境ISO統合は諦めた方が良いのです。仮に審査費用を低く抑えることが狙いであっても、社員の意識が低下すれば審査費用を遥かに上回るデメリットになるでしょうから、経営のツールにならない環境ISOの統合はお勧めできません。

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経営の 方針二つ 迷い箸 
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by tabigarasu-iso | 2009-11-18 08:50 | ISOマネジメント | Comments(0)