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白髪の旅ガラス

急がば回れ

 近鉄線の五十鈴川駅を特急列車で出発したのは十七時半、そのまま名古屋駅に向かい新幹線に乗り換え岡山駅へ向かえば、二十一時には到着の予定であった。だが、駅に待ち合わせた仲間にその話をしたところ、名古屋駅に行くのは遠回り、大阪行きに乗ったら良いとのことである。

「さやけど、乗換えがやや複雑になりますねん」
 そう言われ、大和矢木駅で乗り換えて京都に行くことにした。地元の人は良いことを教えてくれる。感謝しながら、名古屋行には乗らずに難波行の特急に乗り、車掌に行先変更をお願いしたところ、指定席は取れないから空いた席に座り、予約者が現れたところで席を移動してくれとのこと。嫌な雲行きになったものだが、列車は名古屋と大阪の乗り換えとなる中川駅を過ぎて、もはや従うしかなかった。

 けれども、列車が駅に停車するたび移動の態勢に入るものだから、どうにも落ち着かない。パソコンを開いて仕事に集中することもできず、さりとて窓の向こうは夕闇で風景を楽しむこともできず、いつ閉じても良い雑誌を徒に眺める。こうして、殆ど乗客の居ない車内で、誰か来るのを心配しながら、それでも早道だからと自分に言い聞かせるしかなかった。

 大和矢木駅に降り立ち、京都行の特急をホームで待つこと三十分余り。乗れば間も無く京都駅、仕舞い掛けた店で残り物の駅弁を買い、やれやれと乗り込んだ新幹線は大阪停まりで買った弁当を食う間も無く、到着した大阪駅では発車間際のレールスターが待つ隣のホームまで走り、弁当を腹に納め瞼が重くなり始めた頃に岡山駅に到着した。既に二十二時は過ぎていたから、急がば回れとはこのことか。
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咲き誇る 花をいじめて 菜種梅雨
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by tabigarasu-iso | 2008-04-26 18:31 | 随筆 | Comments(0)

コンサルはあなたを救う

 何でも相談に乗れる神様に近いコンサルなど、この世には存在しません。それぞれ得意の分野を持ったコンサルは、それぞれの求めに応じて出陣します。しかしながら、ISOマネジメント導入のコンサルを専門に十年を経ても、反省の無い案件などありません。では、地球を救う俳句や人類を救う川柳が存在する中、ISOマネジメントコンサルは、何を救えるのでしょうか。

 認証取得を目的にしたISOマネジメント規格の導入なら、規格の要求事項を組織のマネジメントに移植することに全力を投入します。けれど、それだけでは、取引関係の改善や維持にはなっても、利益を上げることや働き易い職場改善を望む組織の求めに、救いの手を差し伸べるところまでは行きません。

 社会的責任を果たすことを目的とし、経済的な発展はもとより、働き易い職場作りから社会貢献まで望む組織には、ISOマネジメント規格を本業に活用する支援を通じ、まずは売上の向上に寄与した後、環境保全への積極的な参画による組織の信用力を高めるところまで、支援の手を差し伸べることが可能になります。

 できることなら、こうした目的のコンサル支援を実現したいものですが、ISOマネジメント規格の導入コンサルに追われる日々では、それに応える能力を身に付けること、容易ではありません。せめて、推進担当者や事務局の方々が抱える悩みに耳を傾け、現実的な解決策を提案する、つまり「あなたを救うコンサル」にはなりたいものです。
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プロ前に コンサルしない 審査員
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by tabigarasu-iso | 2008-04-24 18:05 | コンサルサービス | Comments(0)

川柳は人類を救う

 川柳は、季語などの制約もなく、普段から使う言葉を用い、滑稽なこと、世の中の風刺、機知に富んだことなら何でも、俳句と同じく十七字で表現する短詩です。俳句が地球を救う季語を大切にするのに対して、川柳は心の緊張を解きほぐし、暗くなりがちな人を救うもの。

 それにしても、わずか十七字で堪え切れない笑いを引き起こす川柳の極意は、容易なことでは体得出来ません。大衆の受けを狙って作られた川柳は、すぐに化けの皮が剥がれます。何気なく自然に詠われたものの中に、人の心に響き、時には勢い余って大笑いを引き起こす、優れた作品が生まれる。

 そんな川柳を詠いたいと切に願っても、自己満足の範囲に留まるものが大半であり、人の心にまでは簡単に届かないようです。それはそれで結構なことでして、まずは自分が楽しむことが大切であり、個人の喜びを他人に無理やり押し付けてはいけません。諦めず数を重ねていけば、一つや二つ、本人が気付かないところで、大いに評価されている。

 ところで、川柳にも寿司と同じく、取り扱う材料の新鮮さが大切です。それに、誰もが知っている話題であり人であり、そのくせ、だれもが気付かない角度から、世相を切り取って詠めば、それも平易な表現ほど宜しい。これなら、流石に美味いと皆が手を出し、人類を救う川柳となる。宜しければ、人類を救う川柳の仲間に、あなたも入りませんか。
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 年金も 預け過ぎれば 猫のばば
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by tabigarasu-iso | 2008-04-22 19:15 | 随筆 | Comments(0)

異動の季節

 桜の花びらが路上を覆い尽くす季節になれば、その風情を楽しむ間も無く、組織の内部では異動が始まった。樹木の新芽が背を伸ばし、枝先に葉を瞬く間に広げて、太陽からの恵みを逃すまいとするように、組織は人事異動によって組織の葉を広げ、地中の根を伸ばして組織の樹幹を支え、組織が天に伸びるために樹幹を太くする。

 同じ場所で生き続けることができるのは、太陽の光を栄養素に変えられる植物だけであり、鳥や魚それに人間は、生きるためには移動しなければならない。複数の人間で構成される組織が継続して存続するためには、異動により組織を活性化することが必要になる。けれど、異動する人にとっては、生活環境や職場環境の変化を伴うから、好ましくない人も居るだろう。

 何はともあれ、異動する人が居るから、異動者を対象にした研修サービスも成り立つ。それが、単発のテーマであれば、受講者になる異動者の負担も少ないが、ISOマネジメントシステムを運用する流れに速やかに乗る、即戦力が期待される内容ともなれば、多くの役割を数時間で習得しなくてはならず、講師の立場から言うのも妙だが、気の毒と言うしかない。

 そこで、異動者研修の冒頭に必ず言うことがある。マネジメントシステム全体が一枚になった図を示し、これが何の為に展開されるのか、個室に貼り付け孤独の中で眺めて欲しいと。それが理解できれば、あとは何をするのか、流れの中で自然に判る。それにまた、木を見て森を見失わないようにとも、最後に締める言葉を忘れない。
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異動者の 心鎮める 話の葉
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by tabigarasu-iso | 2008-04-14 23:31 | 随筆 | Comments(0)

ISO14001規格4.2を活かせ

 そもそも、地球規模での環境の汚染や資源の枯渇が進み、このままでは人を含む動植物が、継続して繁栄することが危ぶまれる状況を鑑み、国を越えた環境保全活動に取り組む必要性から、その自主的な大枠を決めたものがISO14001です。この仕組みは、環境方針を実現するために、環境上の目標を立て実行に移すものですから、環境方針を見て何を目標にしたら良いのか不明では意味がありません。

【規格の要求事項】4.2環境方針 (一部抜粋)
 トップマネジメントは,組織の環境方針を定め,環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で,環境方針が次の事項を満たすことを確実にすること。
d)環境目的及び目標の設定及びレビューのための枠組みを与える。

【規格の活用方法】
 規格は、組織が引き起こす環境影響に見合った環境方針であり、環境上の目標を策定する際に指針となることを求めています。これは、経営方針にも言えることであり、組織がどの方向に向かって、何を目標に事業活動を行うのか、関係者が理解できなければ、経営方針として意味がありません。

 しかしながら、経営方針には哲学的なものが多く、これを受ける環境方針の内容も、何を目標とするのか不明なものが多数派です。これは、規格の要求事項を満たしていません。つまり、不適合の状況ですから、目標の指針となるように是正されるまで、ISO14001の認証は保留です。

 何故、経営方針や環境方針に具体的な指針を示さないことが多いのでしょうか。売上や利益の目標を明確にするのは当然ながら、これらの上位に位置する方針には、曖昧な理想像を置く民族性が根強い所為かも知れません。或いは、規格の要求を理解していない、初歩的な誤解もありましょう。

 こうした誤解が起こるのは、規格要求の真意を経営者や管理責任者に伝える役割の不在があります。管理責任者は、経営者に役割を任命された立場ですから、任命者に規格の要求内容を説明することなど恐れ多いことであり、環境方針の案を作成することの多い管理責任者に対しても、規格内容を説く立場の人は、外部のコンサル位でしょう。

 環境に配慮した製品やサービスの販売促進に努め、生産に係わる化石燃料や産業廃棄物の削減に努めることを記載した環境方針なら、それを否定する経営者など居ない筈です。それにより、市場が求める製品の売上が継続的に伸び、更に経費の削減が伴い、持続的な利益確保が可能になりますから、大いに活用して貰いましょう。
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春雨を 避けて飛び込む うどん屋か
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by tabigarasu-iso | 2008-04-11 12:40 | ISOマネジメント | Comments(0)

ISO14001規格4.1を活かせ

 公園や街道沿いの桜の花が一斉に散る様は、それは見事であり、潔くもあり、寂しくもあります。その後、本命の葉を登場させるのですから、人の目を惹き付ける桜の見事な演出とも言えましょう。新入生や新入社員を迎えるように、将来の活躍を期待してISO14001を導入する組織の管理責任者、事務局、及び部門責任者の方に向け、呟きを捧げます。

【規格の要求事項】4.1一般実施事項 
 組織は,この規格の要求事項に従って,環境マネジメントシステムを確立し,文書化し,実施し,維持し,継続的に改善し,どのようにしてこれらの要求事項を満たすかを決定すること。組織は,その環境マネジメントシステムの適用範囲を定め,文書化すること。

【規格の活用方法】
 規格が要求する内容は、実に明快です。ただし、確立し、文書化し、維持し、継続的に改善しなどと、普段厳密に使い分けていない用語が重要な意味を持つ点に注意しなければなりません。

 仕組みを作るとは、誰が、何を、いつ、どのような方法で行うのか、習慣化することですから、それを文書にまとめて実施することに誰も異議はないでしょう。但し、文書化のレベルは、細部まで書く場合と大枠だけ書けば充分な場合とがあります。細部は、記録様式などに落とし込んだ方が使い勝手が良く、仕組みの全貌は世界地図のように、環境管理の全体像を見えるようにして、壁に模造紙で書いたものを貼り付けても構いません。

 この仕組みは、継続的に改善することが要求されていますから、見直しの都度、その模造紙は張り替えられることになります。それも大変ですから、どのように仕組みを展開するのか、これまでの業務の流れの中で、要求事項を満たす環境管理の手順を、マニュアル化した方が容易でしょう。

 業務の流れと規格要求事項の関係が不明確な段階では、規格要求項目に沿い業務の中でどのように対応するのか記述していく方が楽かも知れません。要は、要求事項を満たしていれば、どの順番で文書化されていようとも構わないのです。

 仕組みの継続的な改善も、財政や運用上の観点から、段階的に進めることをマニュアルに記載すれば良く、その進み方は半年後でも数年毎でも問題ありません。しかしながら、掲げた年間目標を達成するために、仕組みの見直しを行うのが通常のマネジメントであり、目標達成が容易でないのが現実ですから、大なり小なり仕組みの改善は年に一度以上になりましょう。

 仕組みの対象とする範囲は、全組織であり、全ての製品やサービスが対象で当然のことです。環境マネジメントや品質マネジメントだからと言って、除外して良い部門など本来のマネジメントにある訳がありません。
 
 ただし、一度に新たな仕組みを導入することが、推進役の関係や規模の関係で難しい場合、マネジメント機能を損なわない単位で段階的に拡大していくのは、現実的なマネジメントでありましょう。地面に親指を軸に弧を描く陣取り遊びがありますが、手の平には限りがありますから、一度描いた弧の上に親指を移動して、新しい陣を拡げるのと同様です。

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意外とね 真面目に書けば 汗かいて
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by tabigarasu-iso | 2008-04-09 11:05 | ISOマネジメント | Comments(0)

ISO14001規格を活かせ

 今更ではありますが、ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの導入効果が問われる時期にあたり、導入の成果が現れないことを規格の所為にする声を耳にすれば、黙って聞き流す訳には参りません。

 そもそも、ISOマネジメントの国際規格を導入したからと言い、すぐに成果を期待する人は、少数派の筈です。と言うのも、腹の脂肪が取れる体操器具を購入したものの、一週間で厭きてしまい、後は箪笥の隅に追い遣ってしまう人は、己の意志の弱さを確認しても、その器具の所為には決してしないでしょうから。

 ISOマネジメントの導入効果を上げるためには、規格が要求する内容を誤解せず、自社のマネジメントに無理せず組み込み、厭きずに使い続けることです。マネジメント規格は、ネジなどの製品規格と異なり、経営に関する定性的な要求ですから、対応の幅は広く、選択肢が一つである筈がありません。

 誤解せず規格を理解したところで、マネジメントに組み込むとなれば、導入の段取りが肝心です。規格の要求事項に沿い活動している組織など殆どないでしょうから、組織の活動に沿い、規格の要求事項を組み込むのが自然でしょう。

 組織毎の導入の段取りはコンサルティングに任せ、自社のマネジメント形態に合わせて、規格を旨く活用する方法を、何処かの或る組織を想定し、これから暫らく、規格の要求事項に沿い呟いてまいりましょう。言わずとも、旅ガラス独自の考え方でありますから、一つでも参考になれば幸いです。
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見事咲き 潔く散る その後に
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by tabigarasu-iso | 2008-04-07 00:08 | ISOマネジメント | Comments(0)

 縁が有ると喜び
 円が無いと淋しく
 どちらか欠ければ
 どちらも失くす

 円の切れ目は
 縁の切れ目に
 縁が無ければ
 円も貯まらず
 
 円ばかり追えば
 縁は遠のき
 縁を追えば
 円は近付く

 コンサルの縁を大切にすれば
 新たな紹介先が生まれて円になり
 仲間の縁を大事にすれば
 相互紹介の縁が生まれ

 どちらもあって有り難く
 時に円で迷っても
 縁あっての円であり
 やはり縁とは有り難い
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                 夜桜に 寒さ堪えて 微笑んで
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by tabigarasu-iso | 2008-04-02 22:57 | 随筆 | Comments(0)