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白髪の旅ガラス

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誕生

 前防衛次官の証人喚問では、十一年間で受けたゴルフの接待回数は二百回を認め、規律違反は明らかです。土日も惜しみ仕事に精出す方からみれば、良くその暇があったものかと呆れることでしょう。

 また、ガソリンや食品の値上げが相次ぎ、電力料金の引き上げも検討されるニュースが飛び交う中、生活苦を知りそうもない厚顔に、コンサルは怒りを覚えたりもします。消費者の財布を考慮し、経費削減で販売価格を抑えている企業からみても、許されない表情でありましょう。

 こうした嘆かわしいニュースの降りしきる中、旅ガラスの仲間から、子ガラス誕生の連絡が入りました。次世代を担う子孫の誕生は、我等に限らず、地球生命体にとりましても、喜ばしいことです。それも、一姫二太郎の理想どおりですから、当人は尚更でしょう。

 額に汗して真面目に働くものが報われる、そんな世の中を子孫の為にも残したいものです。国を侵略者から守る重要な任務を負う立場の者が、それを忘れて自分だけが楽しむ接待に溺れているようでは、何も知らずに生まれた子孫に、申し開きはできません。

             何故鳴くの カラス仲間に 子が生まれ
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by tabigarasu-iso | 2007-10-31 20:01 | 随筆 | Comments(0)

雨天決行

 上野動物園近く、森鴎外が暮らした旧家を取り囲む旅館があります。そこに、全員参加の会議を終えた西と東のカラス仲間が集まり、年に一度の宴を開催することになりました。案内には地下鉄千代田線の根津駅を降り徒歩三分とあり、それ位なら問題なかろうと即決した旅ガラスは、鞄を引いて雨中を歩き始めましたが。

 既に十分は歩いたけれど、それらしい建物を見つけられないまま、動物園を囲む壁に突き当たりました。いつも乗降する上野駅の傍だから、間違う筈がなかろうと、先を歩く旅ガラスを信じ、西の陣から上京した仲間は、持参した地図を開こうともせず、強まる雨に濡れるまま。

 誰かに聞きたくても、薄暗い夜道に人影は無く、自信を失くして地図を広げれば、少し戻って右奥に。部屋に入って荷物を置けば、汗が後から後から噴出してきます。部屋置きの冷蔵庫から冷えた麦酒を取り出し、汗の抜けた穴を埋めた後、天然温泉で再び汗と疲れを流すことになりました。

 その翌日も雨、東京駅の丸の内側から出るはとバスに乗り、手馴れたバスガイドさんに導かれ、皇居、浅草、レインボーブリッジ、東京タワーを巡る都内観光に。横殴りの雨で背や腕を濡らし、車内で乾いた頃にまた濡れる繰り返し。どうやらこの雨、珍しく集合したカラス仲間を祝い、いつまでも記憶に残るようにと、台風が送ってくれたメッセージでありましょう。
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              意外とね 知らないものが すぐ近く
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by tabigarasu-iso | 2007-10-30 12:34 | 随筆 | Comments(0)

裸祭り

 西大寺で毎年二月の第三土曜日に開催される裸祭り、その現場を見たことはありませんが、寒風の吹く中、褌姿で威勢良く境内を練り歩く光景、駅前の銅像を仰ぎながら想像することができます。

 その像を何度と無く、携帯電話のカメラに納めようと思いながらも、仕事先や学校へ向かう地元の人が、誰一人近寄らないものですから、暇そうにカメラを向けるのも気が引けて、未だに撮影しないまま。いつしか勇気を出して近寄り、勇ましい姿を撮りたいものです。

 そんな誓いを繰り返し、コンサル先の門を朝八時に潜れば、事務局の方が出迎えに来てくれました。
「準備状況は如何ですか?」
 朝の挨拶替わりに声を掛ければ、ぼそりと世辞抜きに答えてくれます。
「進んでいません」
 
 その理由を聞くほど、野暮ではありません。何が進行を妨げているのか、既に承知のことですから、決定的な解決策を提案できない、コンサルの責任を痛感するばかりです。ISO登録審査の期限も迫っていましたから、思い切った提案をしてみました。
「トップを交えた席で、ISOの仕組みが進まない状況を説明し、課題を明らかにしてみましょう。それでも動かない場合には、ISOに縁が無かったと諦めるしかありませんね」
 
             当たらずに 砕ける波と 誰がなろ
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by tabigarasu-iso | 2007-10-28 23:45 | ISOマネジメント | Comments(0)

小伝馬町の細道

 古を語る町名の小伝馬町で、ISO規格など見たこともない方が過半数を占める、内部環境監査員養成コースの講師役を終え、修了テストを回収したところで、帰路に着こうと荷物を鞄に詰めて込んでいれば、大きな身体に似合わぬ細い声が、講師の背に辛うじて届く。

「これからどちらへ?」
 かように問われる時は、酒席への誘いに違いないから、卑しい心を見せてはならぬ。
「残念ながら、これから岡山に移動でして」
 前置きをどう理解したのか知らないが、予想外の話となった。
「その前に、どうしても相談に乗って貰いたいことがあるのですが?」

 殆どエネルギーを使い果たした脳内に、良いアイデアが生まれる余力など無く、問われる事にコメントするのが精一杯である。それでも、徐々に悩みは解決していくようで、一時間経つと、相談相手の顔が見違えるほど明るくなった。

 それに比べ、疲労と空腹で一回り小さくなったコンサルの姿が、ガラスの扉に映って見える。それでも相談の狙いが、見せられた資料の内容などでは無く、意見交換がままならぬ閉塞感から抜け出す、場作りであったことは判った。
「少し勇気を出して、物言いに気を配り、飽きずに続ければ、何とかなるものです」
 かように、声を掛けることも忘れない。

うたた寝に パソコンすらも 休眠す
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by tabigarasu-iso | 2007-10-26 13:05 | コンサルサービス | Comments(0)

超サラリーマン

 昨今、若い人達が当り前に使う「超・・・」は、耳にするたびに違和感を覚えます。けれど、慣れとは怖いもので、知らないうちにそれを感じなくなり、審査を終えた打ち上げの席、上司の顔色を伺い見事なまでに変身する方を、超サラリーマンですからと言われ、成る程と抵抗無く頷きました。

「ところで、その超サラリーマンとは、どんな人のことです?」
 どちらかと言えば、誉め言葉ではないようで、何気なく口にされた本人に確認します。
「あら、御存知ありません?部下には厳しく、上司が替われば、それまでの方針を直に変える方ですわ」

「成る程!」
 えらく感心するコンサルに、意外な顔付きで続けました。
「何でも御存知かと思いましたが、流行言葉は苦手なようですね」
 事務局の方、審査対応の疲れなど、何処かに吹き飛ばした清々しい顔付きで、漸く発言の機会を得たコンサルの弱点を、遠慮なく突いてきます。

「おっしゃる通り。若い方と話す機会が殆どありませんから、サラリーマンにまで超が付くようになったとは、知りませんでした」
 言い終えた後で相手を見れば、どうしたことか顔を赤らめて。
「嫌ですこと、お世辞がお上手で!」
 打ち上げの席、こうして何杯もグラスを干すことになりました。


                      水質の 法規を学ぶ 行楽日
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by tabigarasu-iso | 2007-10-24 23:20 | 随筆 | Comments(0)

独演会

 独特の話術で人を惹きつける噺家が、寄席で演じる独演会は、木戸銭を払って楽しむものです。この独演会を、ISOマネジメント審査で実演されたら、審査を受ける側は堪りません。審査員の話がつまらないからといって席を立つこともできず、木戸銭を返せとも言えずに、ただ幕が下りるのを待つばかりです。

 かような審査、現実にあってはいけませんが、不幸にして似たような場面に遭遇することになりましたら、審査を受ける側や審査に立ち会うコンサルはどうしましょうか。審査を中断することも可能でしょうが、登録を維持するには再度の受審が必要になりますから、止むを得ず、幕が下りるまで我慢する。コンサルは発言ができない立場ですから、受審者の顔色を伺いながら、爆発しないように影で対処方法をアドバイスするしか手立て無く。

「こんなもの、いつまでやっているのですか?」
 節電の○×チェック記録を見て、笑いながら否定する審査員に対し、怒りを抑えた責任者が答えます。
「全員参加意識を維持するために、我社には必要な習慣ですから、継続して参ります」
 冷静な発言に怒りを見出せない審査員は、更に独演を展開していきます。
「こんな施策で、目標が達成できますか?出来る訳がない」
 相手の事情を知ろうとしないで主観に染まる、出来の悪い贋の経営コンサルがそこに居るようです。
「・・・」

 かような独演を我慢することはありませんが、反論し切れない事情を受審側が抱える場合、それに根拠無い独演は、審査の指摘事項には成り得ませんので、聴衆に成り切るしかありません。
「ISOの衣を着た噺家と考えれば、頷ける山場は幾つかありましたね」
 とは、発言の出来ないコンサルを労う、責任者の温かい言葉でありました。

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ニコライの 鐘が鳴るよな 風も吹き
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by tabigarasu-iso | 2007-10-22 20:59 | コンサルサービス | Comments(0)

あかぎ七号

 上野発夜八時高崎行特急列車に飛び乗り、息を切らして呆然と車内前方を見れば、車輌の天井に灯る照明が、線路の曲がりに合わせて上下に移動する。堅牢な車輌が簡単に曲がる筈がないと思い窓側を注意して見れば、これまた線路に合わせるように車体が左右に捩れるのが判った。これを何度も繰り返せば、いつしか金属疲労が発生することであろう。

 普通列車より幾らか速い所為か、上り列車とすれ違う際の風圧により、車輌が左に少しばかり移動して、また元の位置に戻る。この時に強い横風でも受けたら、堪らずに脱線するかも知れない。車輌の横幅に比べ、それを支える車輪の幅は意外と狭いから、急激に横からの力が掛かれば、それも有り得る。

 かように、復路のあかぎ七号に乗りながら、車体ばかりに気を配っていては、あずさ二号の歌詞は生まれない。同じ八時丁度の列車だから、一緒に暮らした貴方に別れを告げて、思いつくまま旅立つことにしたものの、声を掛ける相手の居ない一人旅の淋しさに、何も見えない窓を見詰めるばかり、などと綴ることもできるのに。

 それもこれも、心の有り様かも知れないが、列車の名に拠るかも知れない。「あかぎ」で連想するのが国定忠治しかなければ、赤城の山も今宵限り、可愛い子分のてめえ達とも、離れ離れになる門出となり、同じ別れ話でも失恋の場面など連想できないから、車輌の軋みに気が向くのも仕方なかろう。
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                 審査員 爺に加えて 婆登場
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by tabigarasu-iso | 2007-10-20 15:49 | 随筆 | Comments(0)

フリーパス

 上野駅の自動改札には、駅員が隙間無く並び、ゲートは開いたまま、貼り付けられた案内には、そのまま通過してくださいとある。何も知らない乗降客は、流れを止めないように、スイカを改札上に置くこともなく、素通りするしかなかった。

 けれど、地下鉄に乗り換えるには、改札を出た記録が必要である。大丈夫な訳がないであろうと思いつつ、日比谷線の改札にスイカを置けば、改札を出た記録が無いから、駅員の居る改札に回れと機械に指示された。

 怒る気力も失せて、指示された改札に迂回すれば、やや疲れ気味の駅員が、何も聞かずにスイカを手に取り、出札記録を入れてくれる。きっと、後から来る乗客も、同じ手続きになるであろうと、立ち止って様子を見れば、次から次へと自分と同じパターンが繰り返された。

 その都度、どんな表情で駅員に向かうか窺えば、誰一人怒ることもなく、それがいつもの手続きであるかのように、平然としているから面白い。日頃、自動改札に触れることも無く、機械的に通過することに慣れた感情の喪失であろうか。思えば、ベテランの駅員が打ち鳴らし続けていた、切符に鋏を入れる軽快な音が懐かしい。
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            機械慣れ 怒る気持ちも 機会待ち
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by tabigarasu-iso | 2007-10-18 08:34 | 随筆 | Comments(0)

手段を選ばない

 チャンピオンの内藤選手と挑戦者の亀田選手が対戦したプロボクシングの世界選手権試合は、観戦する人を失望させ、呆れさせ、最後には怒らせるものでした。世界一を決める試合ですから、それに相応しいテクニックを期待していましたが、テレビを観始めた頃から妖しい雰囲気が漂い始め、ついに信じられない光景が現実となり展開されていきます。

 防御の姿勢で突進する挑戦者の頭を、手で抑えて押し返すチャンピオン。顎か顔面を捉えて、ボクサーらしく打ち倒すことはできないものでしょうか。時折、ボディーを攻撃するものの、挑戦者は突進する元気を失いそうもありません。それより、右の瞼の上が切れて、もう一度打たれたら、出血多量でドクターストップになりそうです。

 実力の差は明らかですが、チャンピオンは頭を差し出す挑戦者を倒せない。歯痒い試合は、ボクシングからケイワンに場面を切り替えたようです。疲れて互いに絡み合うクリンチ、そこでチャンピオンを大きく抱えて投げ飛ばす挑戦者。これまでテレビを観た人は、跳び蹴り、回し蹴り、膝蹴り、連続技を期待したことでしょう。

 勿論、試合はチャンピオンの手が上がりましたが、何とも後味の悪い試合でありました。
反則を繰り返すしか能のない挑戦者を、拳でマットに沈めてしまえば、正義が勝利する場面として誰もが酔えたことでしょう。試合後、挑戦者の反則行為に処罰が下されることになりましたが、何故、試合中に審判よりタイムリーな処置がなされなかったのでしょうか。それなりに人気のある挑戦者の手段を選ばぬ勝ちに、期待する人の影が見えるようです。
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スポーツに 内部監査を 入れようか
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by tabigarasu-iso | 2007-10-16 08:51 | ニュース | Comments(0)

真夜中の訪問者

 旅ガラスの呟くブログを、決まって真夜中に見てくださる方が居ます。あまりにも律儀にアクセスしてくださるものですから、どのタイミングでブログにアクセスされるのか、十二時を過ぎてから五分毎に訪問者の確認をしますと、最初の五分間で既にアクセスされているではありませんか。

 訪問者は、何処のどなたか知る由もありませんが、拙い随筆を気に入ってくださるのか、川柳に呆れているのか、下手な写真に共感されているのか、そのいずれかに違いありません。いずれにしても、旅ガラスの呟く視点に興味を持たれていることに変わりはありませんから、いつまでも同じ内容では申し訳なく、出来る限り早く新作を掲載する所存です。

 けれど、本業のコンサル現場を、そのまま描写して作文する訳にはいきませんから、多少の脚色を施す時間が必要でして、更新するまで数日の猶予を頂戴したい。それまでは、真夜中に訪問頂いても、駄文は元のままですから、川柳に込めた思いやら、写真で感じて貰いたい心境やら、御想像頂きます。

 それにしても、気になるのは駄文の評価でして、訪問者の数がそれに比例することになりましょうが、数字だけでは内容までは読み取れません。文末には、コメントを寄せる欄がありますので、宜しければ匿名でお立ち寄りください。とりわけ、真夜中に訪問される方、真夜中のコメントをくだされば、それに応えて呟きたいと思います。
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             腹の底 見ようとせずに 聞くが良い
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by tabigarasu-iso | 2007-10-14 00:15 | 随筆 | Comments(0)