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白髪の旅ガラス

昔を語る古狸

 十八年前から同業の仲間と酒を飲む。長年、同じ目的で汗を流し、所属する組織の長短を知る間柄だから、余計な説明は要らない。これから何が必要か、人の育成か、情報の交換か、顧客の開発か、遠慮なしの意見を酒の肴に、自分の好みに合わせ、自分のペースで酒を飲む。

「社員を採用するとしたら、どんな分野の人が欲しい」
「営業専門家が欲しいですね」
「どんな営業が出来る人が欲しい」
「審査やコンサルの判る人が良いですね」
「コンサルタントは必要ないか」
「仕事を受注することが先決ですね。仕事が出来る人は、外部にも沢山いますが、仕事を取れる人は少ないですから」
「なるほど。その次に採用したい人は」
「仕事の取れるコンサルタントですね」
「良く判った」

 こうした遣り取りが二時間余り続き、酒のビンは空になる。食べ過ぎず、飲み過ぎず、過去を振り返らず、互いに良い点を認め、これからの組織を語れば気分も明るく、もう一本酒を注文しても悪くはないが、明日の仕事を考えお茶にした。

「月に一度は、こうした会議も良いですね」
「費用対効果を考えても、意義があるから、異議なし」
「それでは、次の会合は」
「来月今夜としようか」
 こうして、腹の出始めた古狸の会合は、お開きに。
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枕替え 寝心地を問う ホテルマン
by tabigarasu-iso | 2010-06-25 11:08 | Comments(0)