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白髪の旅ガラス

ISOを活用すれば内部統制も

 ISOは、物や仕組みの国際的な標準化を進める組織のことでして、中立国スイスのジュネーブに本部があります。鎖国をしていた江戸時代とは大きく世の中が変化し、物や情報が地球上のあらゆる地域に流れる今の時代には、ネジの形状や管理の仕組みを、標準化すると都合が良いのでしょう。

 しかしながら、仕事の仕組みまで標準化されては、かないません。それこそ、人間は自由に活動する権利があるのですから。当然のことながら、標準化もそこまでは踏み込みません。仕事の細部は、それこそ自由ながら、自らの活動の潔白を他者に示す、仕事の大きな流れ、例えば、方針で方向性を明らかにし、それを実行する計画を立て、計画に沿い行動に移り、随時点検を行い、そして見直す、こうした大枠を標準化しているのです。

 ISOマネジメントの種類として、品質、環境、情報セキュリティ等がありますが、これに財務が加われば、今話題の内部統制という法規制にも対応が可能になるのは明らかでしょう。この内部統制なるもの、財務面を中心とした組織の不祥事を防ぐマネジメントの手法ですが、ISOマネジメントとは異なり強制力を持つ法律ですので、先送りする訳にはいきません。

 既にISOマネジメントを導入している組織からすれば、財務面で新たにマネジメントの仕組みを導入することになります。何とかなりませんかとの悲鳴が耳に入れば、そこを何とかするのがコンサルですから。例えば、環境マネジメントシステムを導入済みの組織であれば、経理部門の管理項目として、用紙の使用や文具の使用それにゴミの発生の類だけなら、それが本業の課題でしょうかと問います。当然、否と首を振る筈ですから、職務分掌を教えて貰い、その中で財務上の緊急事態が発生しうる作業項目を洗い出し、その点検を確実にすることで、予防管理する仕組みを提案するでしょう。

 かように、ISOマネジメントに各部門の本業を取り込めば、ISOで言う第三者の審査が、内部統制で監査法人が行う監査に替わるだけですから、財務上の緊急時の側面を洗い出すことから始めれば、ISOマネジメントの手法は活かせますね。


                ゆらゆらり 秋が来るまで 百日紅
by tabigarasu-iso | 2006-09-03 17:20 | ISOマネジメント | Comments(0)